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#6 現れてしまった変態仮面

 最後にもう一人男性がいたはずなのだが、その人物はすでに変身を終えていた。


「ふんふふ~ん♪」


 彼は脳天気に鼻歌を歌いつつ、廊下をスキップしている。

 その人物の頭には可愛らしいネコ耳と素顔を隠す仮面をつけ、純白の服とマントを身に纏い、ベルトには鞘が装着されていた。

 おそらく鞘の中には日本刀などといった刃物が納められているのだろう。

 その人物の手にはなぜか一台のラジカセを持っていた。

 なんか変な人が姿を現したと思われるが、彼もれきっとした()()()()()()()()()である。


「やあ! オレはニャンニャン仮面(かめん)! 今、持っているこのラジカセにはオレの新曲が入っている! その曲名は……『おお、我らがヒーロー。ニャンニャン仮面!』だ!」


 自らをニャンニャン仮面と名乗った人物は無駄にハイテンションな口調で新曲の題名を発表した。

 その新曲はおそらく後ほど披露されるのだろう――。


「乞うご期待! どうやら俺の他にあと二人くらい仲間がいるらしいからな。その仲間達に気に入ってもらえるように頑張って作詞と作曲したんだ!」


 彼は右手の人差し指でピッと指し、カメラ目線であろう角度から告知してきた。


「ふんふふ~ん♪」


 再び鼻歌を歌いながらニャンニャン仮面が周囲を見回している。

 そして、次の瞬間――――。

 物凄い勢いで数発くらいの連射された銃声が響いてきた。

 ミサやニャンニャン刑事の二人は攻撃を仕返している。

 本来ならば、彼の格好いい勇姿(ゆうし)を見せるいい機会のはずではないのだろうか。

 しかし、ニャンニャン仮面はそれを仕返さずに床に横たわって死んだふりをしていた。


「うっ……だ、誰だよ!? こんなところで銃声を上げているのはさー!?」


 銃声はまだ響いているが、彼はまだ戦闘すら始まっていないのにも関わらず、死んだふりをし続けている。


「はぁ……オレ、こんな状況で怪盗ベルモンドに勝てるのかなぁ……」


 ニャンニャン仮面は溜め息をつき、少し不安そうに呟くのであった。

2018/12/05 本投稿

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