表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/25

秋晴れはいつまで

本当の事


コンペまで二週間を切ってしまった。練習はしているけど、不安はいっぱい。


チャーリーのゲイ疑惑も晴れて、私はコンペ後に告白するだけ。

向こうから告白されたらどうしよう。


午後9時に村田さんが西さんとやって来た。


「食事後だから、俺はアレキサンダー、村田君はどうする」


「ブランデーストレートでもらいます。」


秋になって、少し濃い甘めのカクテルが出るようになりました。


ブランデーにカカオに生クリーム、少し強めにシェークして混ぜ合わせます。


「うまいね、練習の成果かな?」


西さんは村田さんとお仕事の話みたいで、真剣ムード。


マスターがお客様に頂いた、チーズをお出しするように言われたので、私は準備して、西さん達にお出しした。


「もらい物ですけど、フランスから買ってきたカマンベールです。よかったら」


「むこうの奴は美味いですよね。頂きます。」


村田さんが美味しそうに食べてくれた。


「健太がうらやましいなぁ、これから毎日こんな美味いチーズが食べられるんだから」


「何、チャーリーはフランス行くんか?」


そうです、チャーリーは家具の買い付けに一ヶ月行くんです。


「ええ、今月の半ばから一年間行くんですよ」


一年?


西さんに話す、村田さんの話しは私を唖然とさせた。

家具の買い付けと、美術の勉強の為に、約1年いくとの事だった。


私はそこまで聞いていない。何だか淋しい気持ちがこみ上げてきた。


「吉沢さん聞いてなかったの?」


「フランス行くのは、聞いてましたけど、一ヶ月くらいだと思ってました。」


明らかに落ち込んだ私を見て、村田さんも西さんも必死でフォローしてくれた。


「あいつ、以外と天然だから、言ってつもりになってるんじゃないかな?」


「そうそう、コンペ前だし、気をつかったんかもしれんは」


二人ともありがとうございます。


「あとで、メールしてみます。」


どうして、チャーリーは言ってくれなかったんだろう?


私は、そんな事言わなくてもいい関係の人間なのかな?


一年は短いようで、長い時間だなぁ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ