本当は?
本当は?
土曜日のお昼にチャーリーとランチデートをする事になった。
秋になって、少しお洒落な服装もできるかなぁって、感じで洋服選んでいそいそ待ち合わせ場所に。
今日は最近、雑誌で取り上げられる事の多い洋食屋さん。
「お待たせしました。」
いつもながらに、さわやかなチャーリー。
「今来たところです。」
二人でトーアロードを歩きながら、色々近況報告。メールではお話しているけど、やっぱり会ってのお話は楽しい。
「この間、うちのお客様の杉田さんが、お店行ったみたいですね。」
「いらっしゃいましたよ。フランス製のチェストを買われていきましたよ。」
杉田さんの買ったチェストは、ここ数年ヨーロッパで人気の家具メーカーの物だそうです。
色々と家具の事とか、フランスの話とかいっぱいしてくれました。
お店では、話題の神戸牛を使ったコロッケのランチを食べました。
「いいお店ですね。コロッケもおいし〜い。」
「本当に、旨いですね。それに、いい内装です。村田にも教えてやらないと」
チャンスかもしれない。ここで、村田さんのゲイの話を降って、様子をうかがってみよう。
「あ、そうそう、村田さんって、ゲイなんですって?」
「ご存知でした。あいつ、高校の時にいきなりカミングアウトしたんですよ。その時は驚きました。」
チャーリーはまったく普通に答えた。
「村田さん狙いの美佐は、相当荒れてましたよ。これまた、大変でした。」
「そりゃ、驚くよね。美佐さんの気持ちもわかります。あいつ男前だから、今までもあるんですよ。女の子が惚れちゃって色々とね」
「まさか、チャーリーもだったりして・・・」
ナイスなタイミングで聞けた気がした。果たして、結果は。
「冗談きついな、ヨッシー。僕は違いますよ。」
ふぅ〜、良かった。やっぱり違うじゃん!あ〜よかった。
「ですよね。冗談ですよ。ところで、フランスに行くんですか?」
「えっ!」
何で、そこで驚くかな?普通はさっきの所で驚くんじゃないの?
「杉田さんが言ってたから」
「あっ、うん・・・、来月からね」
「長く行くって聞いたから、2週間くらいですか?」
「もうちょっと長めなんですけど・・・」
「一ヶ月ですか?いいですね。買い付けですね」
チャーリーの口ごもった言い方が気になったけど、ゲイ疑惑も晴れたし、コロッケ美味しいし、今日のランチは最高です。
好きな人と一緒に居れるって、本当に最高。季節は秋だけど、29歳崖っぷちの私に、春が来たって感じです。
そろそろ、告白とか考えちゃおうかな。いやいや、コンペが終わるまではおあずけ、おあずけ。