親睦会
糖気恐るべし能力だ、コレほどの能力を持つ兵士は少ない。
新兵と言っても優秀な戦士なのだろ。
隊長「良い戦いだった。冒険者であれほど戦えた者たちは少ない、たいした物だ。」
アル「ありがとう御座います。」
「3人で戦ったのに負けると思いませんでした。」
ミミ「最後の糖気には、本当に驚きました。」
ナディア「あの糖気を見たら、勝てる気がしませんでしたわ。」
ブンブン「私の攻撃は一撃も入っていない状態では、勝ちとは言えないですよ。」
確かに攻撃を一撃も受けては無いが、一撃も受ける訳には行かない攻撃だ、早めの降参は正しい判断だと考えている。
親善試合に後遺症が残る攻撃を受ける訳にはいかないのだ。
ミミ「ブンブンさんは、凄く強かったですよ。」
ナディア「最後の糖気は、本当にゾッとしましたわ。」
ブンブン「私たちも、親善試合で何度か冒険者と戦ったが、君達が一番強かった。」
「新人と聞いたが何故それ程強いんだ?」
アル「俺達は、冒険者学校の卒業生なんですよ。戦闘や生存術を学んで来てますからね。」
ナディア「私たち卒業旅行を兼ねて此方に来たのですわ。」
「卒業後はそれぞれの道に分かれてしまいますけど。」
ナディアが寂しいそうに説明してくれた。
ブンブン「良いパーティーだと思うがもったいないな。」
「進む道が異なるのなら仕方無いが………」
ブンブンたちは、親睦会を開いてくれた。
テーブルの中心には大皿に盛られたフレッシュなフルーツに蜜がかけられ宝石の用に輝きを放ち、見る者の食欲を駆り立てる。
周りの皿にも甘く炊いたリゾートに鳥挽き肉の唐揚げや見た事の無い料理が並んでいる。
鳥挽き肉には臭み取りにたっぷりリンゴのすりおろしが混ぜられ、小麦粉の繋ぎに肉と同量程度に蜂が入れ練った物を揚げてシナモンをかけてある。
ここに甘く炊いたリゾートがたっぷりとかかった
鳥団子は、少し変わったドーナツの用だ。
意外に旨い。
ミミ「どれも美味しいな。」
ナディア「手の混んだ料理が多いですわね。」
アル「甘い肉がこんなに美味しいとは思わなかったよ。」
ミミ「此方のスパイシーなモンスターの煮込みも旨いぞ。」
豚の角煮を甘くスパイシーにした感じの料理だ。
特に八角の甘い香りが際立つが、色々なスパイスを組み合わせて複雑で奥行きの有る味に仕上がっている。
アル「本当に旨いね。」
ナディア「レモンとライムを使って臭み抜きに、ふきこぼしを何回かしてそうですわね。」
アル「それで深くまで
スパイシーな香りが入ってるのに、スッキリして脂ポサが無いのか。」
ナディア「変わった料理も美味しいですわね。」
「でも、この大学芋も絶品ですわ。」
少し固めに揚げたサツマイモを蜜と絡めて有る。
それにイリゴマをふりかけ仕上げたシンプルな料理だ。
ミミ「本当だ、コレも旨いな。」
「ラードを少し混ぜた油でコクを出してるのか。」
アル「かかってる蜜も、ユーカリの蜂蜜を少し混ぜて有るみたいだね。」
ミミ「特長的な香りが有るな、それがまたゴマの香りとも良くあって美味しいな。」
流石に、オススメの店で有る。
しかし、ここはお菓子の国だ。
食後のデザートも豪華で有る。
等身大のパフェパフェが用意された。
お腹には、パフェパフェを食べる余裕は既に無くなっていた。