卒業冒険
卒業後俺達パーティーは解散で有る。
その前に一度少し長期の冒険をする約束をした。
冒険としての第一歩は一番の仲間としたかったからだ。
実家に一度帰り懐かしい豆のスープを食べる。
豪華では無いが母の味と言う奴だ。矢張り安心する。
パンにベーコンを挟み、豆のスープに漬けて食べる。コレがバカに旨いのだ。
ビールが倍は呑める。
一年ぶりの家庭は暖かい、グッズ寝れる、寝過ぎてしまうほどだ。
世界を舞台に冒険をすれば、二度と帰れ無いかも知れない。
多くの別れを経験した今だから思う………
今までと少し違って全く同じ家族を大切に思う心。
体を流れる魔力が聖属性に変化して行く。
今までより変化率がいくらか上がった用だ。
心が温かくなる。コレが聖属性か。
町で買ったお土産を渡した。
大した物じゃ無いけど喜んで貰えて良かった。
この一年の色々な出来事を話して聞かせた。
家の出来事も聞いた
家の方は、余り変化は無かったそうだ。
明日から楽しい冒険だ。
もう思い残す事は無い。
サラバ我が故郷よ。
待ち合わせの場所に付いた。
まだ誰も来て居ない。
食堂に自家製サンドイッチを持ち込む事はもう無いだろう。
今はこうだ。
アル「すみません。」
食堂のお姉さん「何でしょうか?」
アル「パンツ見せて下さい。」
食堂のお姉さんは行ってしまった。
田舎の癖がまだ抜けて無い用だ。
ミミ「アル見てたぞ、恥ずかしいまねするな。」
ナディア「アルを見つけたと思ったらコレですわ。」
アル「田舎者ポサざ出ちゃたかな?」
ナディア「田舎は関係無いですわ。」
ミミ「相変わらずのズレぷりだな。」
ミミ「私達のパーティー最後の冒険に行こうか。」
ナディア「違いますわ、冒険者として初めてのパーティーで初めての冒険ですわ。」
アル「そうだね。解散しても、また組める訳だし。」
ミミ「確かにそうだ。お菓子の国に行こうか。」
妖精の女王様が国を治めている国の1つ、お菓子の国を目指す。
大陸で最も豊かな森と言われている妖精の森にその国は有る。
学園から約千キロ、ペガサス高速飛行馬車で2日の距離にある港町にやって来た。
変わった町である。馬車が通る道と人が通る道に分けられ、馬車が通る道は普通の石畳だが、人が通る道は、タイルで出来ている。
アル「歩きずらいね。」
ミミ「綺麗だけど不便だな。」
ナディア「歩道が、看板の役目もしてるみたいですわね。」
「ほら、魚の絵のタイルは魚屋ですわ。」
アル「本当だ。花の絵は花屋だ。」
「あ~~~~裸の絵が有る。」
ミミ「お風呂屋みたいだな。」
「結構面白いな。」
後で知ったのだが、昔からの貿易都市で様々な種類の言葉を使っていた名残で昔は歩道に絵を描いていたらしい。
今は統一言語が有るが、魔族に人類が支配され無ければ統一言語は無かった筈だ。
魔族が支配した時、人間を奴隷として自分達の言葉を教えたのが統一言語の始まりだと、クレア先生が言っていた。