ダッシャ-を捕まえろ。
俺はラッキースケベイベントを与えてくれた神に感謝していた。
何か良い事がしたいな。
別にエッチな事でなく、文字通りの良い事をしたいと思ったのだ。
学園に帰るとガイ先生と真っ白なヒゲのお爺さんが話していた。
ガイ「アルか、ちょうど良い時にきたな。この時期は冒険者も人手不足でな若手の元気なのが居て良かった。」
本来なら断る所だが、今は気分が良い、多少面倒な事でも引き受けるつもりだ。
アル「何ですかいきなり?」
ガイ「こちらのお爺さんからの依頼だ、急ぎで悪いが嫌でも引き受けて貰うよ。」
「危険は無いし、みんなに喜ばれる仕事さ。」
アル「みんなに喜ばれる仕事ですか?そんな仕事なら喜んで引き受けますよ。」
ラッキースケベイベントて気分が良い今にピッタリな仕事だ。
アル「で何をするのですか?」
ガイ「(エアートナカイ)を八頭捕まえて欲しいんだ。」
アル「無理です一匹仕留めるだけでも無理です。奴らムチャクチャ速いし飛ぶんですよ。」
ガイ「仕留めるのでは無く、無傷で捕まえるんだ。」
アル「無傷で捕まえる~」
「無理ですよ。」
ガイ「普通には無理だがコレが有るから何とかなるはずだ。」
アル「デカい鈴ですか?
こんな物が役に立つんですか?」
ガイ「コレを首にかけたら大人しくなる筈だ。」
アル「まず、捕まえる事が出来ないです。奴ら飛んでますし。」
「僕より速いです。」
アル「(ペガサス)より速く飛ぶて話しですよ。無理です。」
ガイ「良いから付いて来い。」
「絶対に捕まえなければならいけないんだ。」
クレア「私も、手伝うわ。」
「世界中のみんなの為に、絶対に捕まえ無いと行けないわね。」
ガイ「そうなんです。頑張りましょう。」
アル「世界中て…………そんなに重要な事なんですか?」
ガイ「そうだ、重要な事だ。」
(エアートナカイ)冬に大きな角を生やし、高速での飛行能力を有するモンスター
普通のトナカイは冬角を落とすがエアートナカイは冬に角が生える。
普段の生息地は不明確だが北極での目撃例が多数有る。
冬に南下して北の国でも発見される。
エアートナカイの事が少し分かった所で出発だ。
白ヒゲ爺さんの大魔法。
転送で移動した。
覚悟はしていたが寒い、完全防備でもまだ寒い。
凍える寒さと言うが、本当に髪などが凍る、寒すぎて痛い。
炎の紅茶を飲んで居なければとてもじゃ無いが耐えられ無いだろう。
アル「マイナス80℃の世界。空気さえ氷に変える世界だ。」
クレア「アル君、私の授業聞いてる?」
「実技は良いけど筆記はダメね。」
アル「スミマセン。頑張ってはいるんです。」
クレア「特別授業が必要かしらね?」
アル「勘弁して下さい(T_T)」
クレア「冗談よ(笑)」
「空気はこの程度の温度では氷に成らないわよ。」
アル「はい、覚えておきます。」
クレア「息が白く凍るのは、水分と二酸化炭素ね。」
「酸素は、マイナス219℃で凍るのよ、沸点は マイナス183℃よ、この位の基本は覚えなさい、魔法使いなんだから。」
クレア「それに、水も最大では、約マイナス81℃まて凍らないで居られるわよ、理論上の限界だから一般に限界はマイナス20℃位までだけどね。」
「マイナス20℃の水も氷に成る時に0℃に戻るわよ。」
クレア「要するに0℃の氷を0℃の水に状態が変化する時には約81℃分のエネルギーが必要なの。」
「0℃の水が81℃のお湯に出来るエネルギーが必要なのよ。」
ガイ「クレア先生今日はそのへんで。」
ガイ先生が初めて良い人に見える(ρ_;)
クレア「仕方無いわね。アル君には、今度チャンスがあったら、本格的に教えてあげるわよ。」
アル「その時は、おっぱいの勉強で願いします。」
クレア「πね、円周率に興味が有ったのね。」
「徹夜になりそうなテーマだから覚悟してね。」
アル「ガイ先生~~~~」
エアートナカイが居た。
鈴を用意して準備をした、鈴にはダッシャ-と書かれて有る。
アル「ダッシャーて何ですか?」
ガイ「名前だ、一番に捕まえたエアートナカイの名前になる。」
アル「捕まえる前から名前が決まってるんですね。」
ガイ「そうだ。そろそろだ気配を消しておけ。」
クレア先生が高速で上空に網の用な魔法を展開した。
すかさず強化魔法で一瞬でマックスのスピードに成ったガイ先生がエアートナカイを捕まえた。
俺も強化魔法で強化して急いで鈴を首に付ける。
首に鈴を付けた途端に、エアートナカイはおとなしくなった。
アル「この鈴凄いですね。」
ガイ「神の道具の1つらしいからな。本当かどうか知らんが効果は見ての通りだ。」