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第1章 第2話 「販売会の微笑」

「ようこそ、《スカイリンクタワー》販売説明会へ――」

照明が一斉に灯り、営業担当の大河内美咲は、完璧な笑顔で壇上に立った。

彼女のスーツは上品なベージュ。言葉の抑揚、指先の仕草まですべて計算され尽くしている。


客席にはスーツ姿の夫婦、若いカップル、そして一人で座る中条潤の姿。

彼の視線は、モデルルームの映像ではなく、美咲の手の動きに釘付けになっていた。


「このタワーは、“つながる空”をコンセプトにしています。

AI管理による快適な生活、そして——あなたの未来を高層へ。」

その一言に、客席がざわめく。

高層階の抽選倍率はすでに30倍を超えていた。


プレゼンの背後で、神代が控室モニターを見つめる。

彼の脳裏に、先日の“影”がちらつく。

センサー異常は未解決のまま。AIは「感情波のノイズ」と報告していた。


「感情波……? そんなもん、データで拾えるかい」

神代の呟きは、無機質な音声ログに記録される。


その頃、壇上の美咲は、笑顔の裏でスマホの通知を確認した。

――〈監視ログ:再検出〉

スカイリンクの模型の上に、小さな光の粒がまた瞬いていた。


それは、まだ誰も知らない。

この街の“心”が動き始めた最初のサインだった。

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