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MMTが話題になっているようなので一言

MMT(現代貨幣理論)が話題になっているようなので、一言。


私は現代貨幣理論を概ね支持している。

賛成反対の声はいろいろあるが、要点は一つ、

「(コントロール出来ない)ハイパーインフレが起きるかどうか?」

である。


MMTに反対する人たち(賛成する人にも)に是非お願いしたいのが、

「どれくらい財政規律を無視して、国債残高を積み上げればハイパーインフレになるのか?」

を予測して欲しいと思う。

現在までの日本の状況は、はっきりと「まだ大丈夫」であること示していて、

MMTを正しいことを現実が証明している。否定するのであれば、限界値を予測して欲しい。


私の考えは「ハイパーインフレになる可能性はあるが、まだ大丈夫であり、

その前に段階を踏むので、途中で対策は打てる」

である


財政規律を無視して赤字国債をどんどん発行し、国の支出を増やせば

(普通の)インフレ・長期金利の上昇・円相場の下落がまず起きる。

この傾向が続くと円相場はさらに下がり、貿易収支が悪化し、外貨準備が減っていく。

さらに進むと外貨準備が枯渇し、海外から石油と食糧が輸入できなくなり、

飢餓が発生し、経済活動がまともに行えず、生産能力が壊滅して、ハイパーインフレとなって、

国家は破綻する。


ただ普通は円相場が下がった段階で、価格競争力を得た輸出産業が好調となって

貿易収支は改善に向かうはずである。

「外貨準備が枯渇する」

「円相場が下がっても、輸出が回復しないほど日本の製造業がぼろぼろになっている」

という状況に追い込まれない限り、国家(日本)はそう簡単には破綻しない。


それよりも実は結構やばいのが、

「アメリカとイランが戦争をおっぱじめて、ホルムズ海峡が封鎖され石油が輸入できなくなる」

という事態が起きると、ハイパーインフレ発生へのハードルは下がる。


MMT賛成は「戦争にでもならないとハイパーインフレにはならない」というのは概ね正しいが、

生産能力が壊滅するのはなにも戦争だけではない。

海外との貿易が閉ざされたり、円相場が暴落して輸入できなくなったり、

円安で価格競争力を取り戻しても売るものがろくになかったり、

戦争以外でも破綻する可能性は0ではない。


ただ、国境(シーレーン)が維持され、外貨準備が枯渇しない限り、

いきなりハイパーインフレにはならないのである。


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