「目が冴える夜」
苦し混じりの声の中
うたた寝のような静けさに
目を泳がせるのも忘れるは
遠くに置いたものを見る
わかりにくいとは分かりしか
ゆっくり紡ぐこの心
何を感じて忘れるか
何に不安を含ませて
何に怯えて閉じこもる
我が哀れで仕方なく
もがき出そうと現実へ
そよぐ風が教えるは
誰も平等なのである
噛み締め心に穴を開け
それでも足掻く足やまず
堂々巡りで目も見えず
明るい陽射しに眩んでは
もたれ掛かる夜の部屋
時々襲う不安を払い
安全を求めて進むには
これでないと感じたり
追いつけるのはわかってて
追い越せるのもわかってて
それでも我にはできないと
我が我に言うのだから
そうだと思わざるをえない
嘘だ
嘘だと記憶には
刷り込む行為を忘れるな
孤独に打ちひしがれたって
ここにあると叫ぶこと
やめたくないと思いつつ
もしまだいても良いのなら
此処から周りを見渡そう
見えない視界に我を映して
我が指差す方向へ
足を止めることをせず
只ひたすらに
がむしゃらに




