表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
備忘録1 生きにくさの根っこ  作者: 小日向冬子
わたしを形作るもの
8/60

それでも

 ある出来事に秘められた、ほんとうの意味がわかった瞬間。


 どうしても受け入れ難かった自分を、心から許せるようになったとき。


 胸のずっと奥で、誰かと琴線が響き合うのを感じたとき。



 わたしの心は、確かに震えたのだ。




 深く潜るのは、つらい。


 もっと手軽に楽になれるアイテムがあると、知ってしまったから。


 何も考えずに時をやり過ごせるくらいには、大人になってしまったから。


 いつまでもヒリヒリしたままでいられるほど、若くはないし、理屈抜きで失いたくないと思う「日常」もできてしまった。



 それでも。


 魂がしびれたあの瞬間を、忘れることができない。



 結局は辿りつけないかもしれないのに、不器用な指で掘り続ける。


 何かがわたしを誘い続ける。


 深く、もっと深く、と、



 結局のところわたしは、わたし自身の正体を暴きたいのかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ