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また季節は巡る
四肢は冷え切っている
寒がりな僕はもう君の中まで
憂鬱も酷くなれば夢の不気味さ
だって尋常じゃない
一人になるのは 怖い
温もりが欲しい
僕の僕のためによる僕のための精神
は既に襤褸切れのように継ぎ接ぎだらけ
北の大地のこの冷酷なまでの冬
トンボももうすぐ死ぬだろう
毛布の中に包まって幼児退行
でも不眠症に効くクスリは
イソミタール6mmで致死量
音楽も混濁
もうすぐ雪が降るのだろう
雪虫が儚い命を証明するかのように
黒いパーカーに白い痕跡を残し
息絶えてるのか生き耐えてるのか
寂しい命 次から次へと湧いてくる
どこからともなく冬を告げに
なんて悲しいんだろう
人間は火を恐れないが
便利な文明の燃えカス
地球 二酸化炭素 争う あらそう?
寒くて それでも 冬の楽しみを見つけて
子供たちは元気だなと思う
死に向かって体温が下がっていく
Shining on
太陽はそこにあるのに寒くてしょうがないよ
夏は暑いと嘆き冬は寒いと嘆き
だけどまだ秋なんだぜ 少し早いけど
ストーブに火を入れて温暖
花壇の花も少しの間さようなら
冬って死なんだよ 虫もわかない
息吹が凍えて 氷点 巡り汗ばむ