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人一人
人一人たたずんでいた
人一人では生きていけない事 知った
だから模造品を作って命を吹き込んだ
それが神のお話 地球と言うジオラマ
創世された僕等が生きる意味について考え出すのに
時間なんて要らなくて
それから私達は何度恋をしたでしょうか
男と女がいる事の不可思議 でも自然で
増えすぎた人類への信頼は長い時間がかかる
恐れをなして震えていた少年
世界を救う ゲームや映画みたいな事を
実現させるには弱すぎて虚構へ逃げ込みたいと願えど
魂は入れ物としての役割を堅持する 命を守るために
生命のスープが人間の構成物質 必要で不必要
一体何程の事がこの僕等に出来得るのでしょう
余りにも脆い心と身体 バラバラに割れて幾つもの自分がいる
分裂する思考と細胞 生きていながらも死んでいる量子の均衡
遥か彼方旅立った 武器も言葉も持たず 真理を求めて
みんなが知りたい事は 何時でも秘密にされているから
そして悩みが生まれた ロゴスからパトスへの変換
孤独である事の悲しみについて答えなんて無いから
でも分かり合えると信じたい この惑星の中でずっと
生きるんだ それしか 希望は無いから