表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Grave of poetry(詩の墓)  作者: 敬愛
Beyond the tomb
62/900

赤子は泣いていた

老婆の喘鳴の中で生まれた赤子は

希望の光だった


昔を懐かしむように回帰する哀蚊

の喜びは天にも昇らんばかりのものだっただろう


同じようにいや厳密には違うが干からびてしまった

母親との決別(それは電動ケーブルかもしれなかった)

のために緒を切る


父親もひどく疲れ切っていたため立ち合いは25分の車検

みたいに済ませたかったがあまりの赤子の可愛さに破顔した


この子の見届け人は誰でもよかったのだ 少なくとも三人は

この子のおちんちんが剥けるくらいまでは生きる


老婆はOH!MY GODと訳の分からん事を叫び

神棚に一礼し 仏典の95ページ目に自らの小指を傷つけて

出血した血で思いつかんばかりの名前を書いたが

両親はこの子が呪われるからと婆さんにけたぐりをした


赤子は泣いていた

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ