表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Grave of poetry(詩の墓)  作者: 敬愛
Beyond the tomb
58/900

コンプレックス

最高にカッコ付けたつもりで

車の中でセブンスターをふかして

窓の外に吸殻を投げ捨てる

セルシオが僕の車を追い越していった

ふん、と鼻で笑う僕の車はポンコツのカローラ


誰も着こなせない真っ白のジーンズとGJ

鏡を見たら自分で噴き出してしまうほど服に着られてる

どんなにカッコ良い服着ても、タトゥーを入れても

結局は顔


どんな奴にも負けたくない

車の中で大麻をふかして

最高にカッコ付けたつもりで

窓の外に灰を投げ捨てる

青いスポーツカーがドリフトしながら

閉まっている銀行の正面玄関に停止した


努力もしないで働きもしないでギャンブルばかりして

みみっちい勝ち負けで浮き沈み

コインと銀玉積み上げてセブンスターをふかしているうちに

あるものは株で あるものはネットカジノで僕の数倍稼いでいる


僕は何処へ行きたかったんだろう 

どんな生き方したかったんだろう

何処へ行きたいの?と問われても

認知症の老人みたく自宅の周りを徘徊したいだけ


夢も希望もないし 僕はもうダメだ

死に対面していますという面をして

昼間から酒とドラッグに溺れる

酷く息苦しいのはちょっと風の吹き回しが変なせいだろう


誰もが気付いてる事をまるで自分の発明かのように装飾し

修辞的レトリック カッコ付けているが意味はわからん


今まで僕を見てきた人が僕について感じたように

仕事の出来ないニート崩れなんだろう 

才能なんてこれっぽっちもないのだ


ただ普通に幸せになりたいと思っていた中学生

卒業文集に将来の夢はサラリーマンと書いた小学生

四歳の頃から医学書を読んでいたが

今は医者に見て貰う立場


何処へ行きたいの?何処へ行きたいの?

頭の中で鳴り響くように僕の頭の中は行き先探しで精一杯

ああ、胸が苦しい


何処へ行きたいの?何処へ行きたいの?

そうですね マンションの屋上か踏み切りのない線路かな

ああ、頭が痛い


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ