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Grave of poetry(詩の墓)  作者: 敬愛
死ぬときゃ死ぬさ
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涙雨

どうして人は自分を傷つけるの?

そんな事しても何も変わらないのに

嫌いなんだ 全部 結局は 愛せない病


涙雨 頬を伝う 止め処なく

ダムが決壊したみたいに涙が止まらない


ベッドの布団の中でずっと震えていた

僕の明日が どこにあるのか分からなくて

でも何もしない事が置いてきぼりにされそうで

それが一番怖かった


涙雨 流星の様にキラリと光る

今夜だけは一人で泣かせて下さい

明日からはなるべく強い自分を演じるから

頬に一筋の川 人生は川に似ている


解消方法も無く 甲斐性彷徨するのみ

一体…… 君子危うきに近寄らず

火中の栗を拾え 獅子は我が子を千尋の谷に落とす

バラバラに壊れたガラス玉の様に

我の心破壊され分裂していく

思考がまとまらない 

何処に行けばいいのかさえ分からなかった


遺書を書いた 稚拙過ぎて怒りで破り捨てた

生きるのにも 死ぬのにも向いていない

この僕は……

ロックグラスのウイスキーに涙一滴ポトリ

波紋が広がる それを楽しそうに見ていた

マスターも笑ってた 平和ですね と


ああ あの青空が今も消えない

今日は涙雨 胸が苦しい もがく 足掻く

手足をバタバタさせて赤ちゃんに戻る

すぐに正気になって恥ずかしくなる


涙雨 枯れた時に 僕の心も死ぬのだろう

潤いを失くして 元々全て僕の物じゃない

僕の物はこの儚い命だけだ 


涙雨 今夜くらい いいだろ 人ごみの中ですれ違う人々

皆虚ろな目をしている 

僕が泣いているのに誰も気付いてくれはしなかった

しとしとと雨が降りやまない この病が愛おしい

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