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Grave of poetry(詩の墓)  作者: 敬愛
ビターチョコレート
499/900

Diary ~そっとリボンをかけて~

めくるめく季節をめくるDiaryで

思い出していた 遥か昔の事を あの頃は手を繋いで

君と何処までも行けると信じていたよ

残酷な現実は僕を鏡に映すけれど


確かに幸せだったDiary 毎日最後に

「今日も楽しかった。神様ありがとう」って書いてある

でも何時の間にかその文字だけ赤いボールペンで塗り潰されていた 


僕が君を裏切ったのか 君が僕を見限ったのかそれは分からないけれど

あれから10年経ってまた日記を付け出したよ


今では三人の子供のパパ 仕事が忙しくて日記には愚痴ばかりさ

妻は嫉妬深いから元カノにもぎゃあぎゃあ喚き散らすからね


君の事 好きだったんだよ

ほら交換日記したじゃないか

君から僕へどんな答えが返ってくるのか

いつも楽しみで そしてへこんだりもした


君は僕の文章をどんな気持ちで見ていたの?

付き合いだしてから 一か月 三か月 半年 一年 三年

演歌じゃないけれど僕は浮気したね

君の言った言葉が未だに薔薇の棘の様に心臓に突き刺さって抜けない

「最低!」


その時は迷っていたんだ そして君が一番だと思い知らされた

けれどよく言うだろ 初恋の人とは結ばれないって


君も結婚して子供が二人いるって風の噂で聞いたよ

あの日 あの時間とき 僕があんな事言わなけりゃ……

今も続いて家族になっていたのかな?


もう二度と交わう事の無いパラレルワールド

あの日君と過ごした夏だけが 僕の悲しい恋だったと


最近ふと脳裏をよぎるんだ

日記を読み返すたびに涙してしまう

あの日に帰れたら でもこの日記帳だけは

君と僕だけの秘密 ひと夏の秘密

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