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Grave of poetry(詩の墓)  作者: 敬愛
光の中で
49/900

無敵ング

ヘッドフォンして街に繰り出す

視界に映る人々は何処かせわしない

晴れた空 公園の噴水の側で

軽く涼む


青春って一瞬

舞い散る 風に吹かれて飛ぶ

花々は気まぐれで

美しく気高い


メガネからコンタクトに変えた

高1の春 いまだ独り身


高2の冬 ラブレターを貰った

猛吹雪の日でバスは大幅に遅れていた

車内は学生で込み合う 北では見慣れた景色

南風のような暖房 近くに吊革に掴まって

揺れている女の子がいた


その娘は胸ポケットから綺麗に折りたたまれていたはずの

くしゃくしゃの手紙を僕にそっと渡した


少し手が触れ合って僕はK.O 即 OK

恥ずかしかった ニキビ面の顔が

更に真っ赤に染まっていたと思う


初デート遊園地の観覧車に乗ったね

こんな時キスするのかな やっぱり

逡巡する純情 結局一周 何事も無く


高3の春 君にフラれた

桜 桜 桜 僕の転機 天気予報今日は雨


一瞬だったけど僕は無敵ングだった

君のシンキング読みきれないまま

別れちゃったけど

いい夢見せてくれた君にサンキュー


今は妻と2人の娘に囲まれて幸せな人生

今でもヘッドフォンして時々街に繰り出す

そして君を思い出すよ 凄く鮮明に

あの時僕は確かに無敵ングだった


今でもそうだよ だって君と一緒になれたんだから

いい夢見せてくれる君と娘に心からサンキュー


無敵ング 無敵ング これからもずっと

いつか死ぬ日まで

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