表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Grave of poetry(詩の墓)  作者: 敬愛
夢現
467/900

灯篭の影

灯篭の影が

回る回る回る回る

まるで僕の流転の人生の様に

まるで僕の汚点の回線の様に


あの頃は 全てに於いてヤケクソで

僕の事を殴った伯父さんを憎んですらいらいららいら


音楽に傾倒し 系統はロック系

読書に目覚め 種類はインカの目覚め


僕が発病した時 最低でも四人の声が聴こえた

お薬を飲んで魔法みたいに何も聞こえなくなった


でも僕はあの日の事をしっかり覚えているんだ

気持ち悪い程 いつもの様に眠りに入ったのに

身体を風が吹き抜けて 僕も気違いの仲間になった


灯篭にししおどし立てつけ 叩きつけ 炊きつけ

叩き叩き叩き叩き でも壊れない


家に有ったのは電気で動く灯篭だったけれど

怖くて本棚にしまっている本を片っ端から読んで

ライターで火を付けたり 破り捨てたりした

変わってしまったから


何もかもが怖くて 意味の無い不安で

心臓が無くなっちゃったようなそんな呼吸の困難さと恐怖

脳みそが無くなっちゃったようなそんな幻の現実ゆめ

正に狂った様に舐めて舐めて舐めて舐めた


酒は呑まなかったな 意味が分からないよの世界だよ

ホントに僕は運が悪い

灯篭の影が僕の顔を代わる代わる映し出す

その頃は人間の顔はしてなかったように思う


在日とか日系とか黒人とか白人とか

国境なんて無くなればいいのにね

宇宙から見てもね 国境はあるんだよ

聖なる海が照らし出し

月と太陽が休む事無く追いかけっこしているからね


ああ 僕は本当に馬鹿だ

それなのに何で噛んでそんでさ 頭の中煩いの?

黙れよ 罵倒するな 僕は狂ったけれど同時に世界も歪んだんだ

それを自信を持って言える程勇敢だったならば

有閑なマダムを抱いていただろう


灯篭が流れていく

魂を積んで そして僕等は敬虔な気持ちで

見送らなくてはならないんだ

かわいそう…… 遺族にとってどんな死に方であれ

悲しくない事なんて絶対無いだろうよ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ