表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Grave of poetry(詩の墓)  作者: 敬愛
I LOVE YOUを伝えよう
356/900

I LOVE YOUを伝えよう

口笛吹きながら

いつもの道すがら立ち止まり

夕陽を一人眺めていた


川べりで石切り遊びをして

ジャージの裾を膝まで上げて

手掴みの釣りをした 


楽しい時間はあっという間に過ぎちゃう物で

今日は大好きなあの娘と長話したから満たされて

でも まだ思いは伝えらないまま

夕陽にカンナちゃん好きだー! 好きだよ!

と叫んでみた すっきりした


でも伝わらないんじゃ意味無いよな 

僕は一瞬そう思ったけれど

彼女が大好きな自分が大好きだから

それでも良いと思っていた


体育の授業中ばしばし3ポイントシュートを決める彼女見て

先生が将来実業団に入ってバスケ続けられればいいなと

嬉しそうに言った


彼女はいつも話す時の穏やかな微笑は湛えておらず

真剣な眼差しで汗をかいていた とても気持ち良さそうに

その姿がカッコ良すぎて また惚れ直した

思いたった 今日はホワイトデー 彼女の家の住所は知っている


彼女が喜びそうなアクセサリー 

と言ってもそんな高級な物は買えないけど

ラッピングしてもらって逆告白の準備は整った


チャイムを鳴らして彼女を待った

彼女は驚いた顔の後 笑顔になってどうしたの?

と聞いた


僕は勇気を出して言った 大好きです 付き合って下さい!

言いながらプレゼントを差し出した

彼女は暫らくの沈黙の後 

私も貴方の事ずっと好きだったの 言えなくて

そう言ってプレゼントを受け取ってくれた

それが馴れ初めかな


聞いていた娘二人はパパカッコいいと言った

台所で彼女はクスクスと笑っていた


あの時 I LOVE YOUを伝えて無ければこの幸せは無い

勇気を出して良かったと思う

思い出すとちょっと冷や汗が出てしまうが

今日 少しだけなら呑んでいいよと

彼女が差し出してきたビールが美味かった

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ