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Grave of poetry(詩の墓)  作者: 敬愛
Recut
336/900

辛いねぇ

描き出す 感情を

それでも人には伝わらなくて

寂しい思いをしている


見上げればビルの群れが立ち並び

空も見えない

客引きのオッサンが大声を張り上げる


じゃあ一杯飲もうかなという気にならない事も無い

でも家では家族が待ってる


娘は反抗期

妻は貴方稼ぎ悪いわねと言う

全く薄氷の上をスケーティングしているようで

生きた心地がしない


都会で生きて病院で死んで

何が残るのかな?


毎日毎日会社に行って妻が作ってくれるのは

愛妻弁当ではなく根菜弁当

ご飯とイレブンで買ったキンピラゴボウが入っている

後ひじき カロリー低くありませんかー

肉が食べたいんですけど


お腹は妊婦の様に膨らみ小便する時飛び散りはしないか

といつも心配 心気症という新気性


都会で生きて病院で死んで

何が残るのかな?


最初から零なら失う物は無いさ

ただ生きているというだけで心には手垢がついて

少しづつ老い死ぬのが怖くなる


生まれて来た事 それは何かの縁

神は乗り越えられない試練は与えないと言う


ならば1日500円の小遣いでやりくりしてる僕が

腹を空かせて午後のおやつに海苔弁とお茶を買ったら

100円しか残らないがこれも乗り越えられる試練なのだろうか


最近夢を見る 妻が抱いてと言ってまずビールで乾杯しましょ

生ビールよって それからダブルのベッドでメイキングラブ


はっと思うと夢で午前4時妻は弁当を作ってる

偉いなと思うけど満員電車に乗り込むとあのきんぴらごぼう

の匂いがあたりに充満するのか 鼻をつまんでる奴がいる


この電車には思いやりも優しさも無い

サラリーマンの悲哀と疲労がベトベトした吊革に

沁み込んでいる 辛いねぇ


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