Tears
一滴の涙は泉となって人々を潤すと言う
何も涙する事なんてなくて
人が死んだって黙祷も捧げない
ただ息をしているだけ 容赦なく情けない
僕が惰眠を貪っている間に世界は動いているのに
だからって僕はもう二度と過ちを犯さない
臆病になったと人は笑う
酒だって飲みたい気分でもない
外にだって散歩に行きたい気分でもない
たった一人の理解者がいる事 大事
失いたくないから叫ぶのさ
誰も分かってくれない この傷だらけの身体
それでもその傷はいつか親和して水になる
ついすまし顔で人を傷つける それが天使への試練だとしても
僕は大人しく座して死を纏う アクティブにオフェンス
タクティカルなライフ 恐れる事はない
TVを点けても何もやってない
子供向けのアニメが見たい 感動は時に捻じ曲がって
自虐と破壊へと傾倒する事もある
人は終わりを見つめている
一滴の涙は泉となって人々を潤すと言う
それならば明日午前一時みんなで泣こうか?
この世界の苦しみや間違いから目を背けたくないからこそ
あまりにも荒唐無稽 事実は小説より奇なり
それならば僕が詠う事にも意味が付加されるのかしらね
強度を持たないロボットが壊れる 命無いのに
人は人を自ら壊す 生まれてきた事悔やんで それでも生きていく
どうせならば強くありたい……
何も涙する事なんて無くて……
何も起こらない 平和と言うのは退屈なゲーム
だけど突き詰めればチェックメイトされる源泉
君が泣いてくれれば僕もいじめを止めるのに
いつまでも強がるから 心を殴ってしまう
でもそれも言い訳
ほんとの自分の属性を知りたいがために
他人を犠牲にする
そんな事ばかり そんな事ばかり
涙しても何も変わらない事身につまされて知ってしまったから
諦められないのよ 誰かの最期が残酷である事を忘れた堕天使
黒きスーツ纏いて挨拶をする 足は諤々と震えている
これで最期なんだと涙は知っている
終わって目が腫れる 翌日天気は晴れ気分も晴れ晴れとして
バスで火葬場に向かう 私もいつか……
そのバスに乗るのだろう……だからハレルヤ
幸せの欠片集めて宝玉にして祭る
ただ愛する人の幸せだけ願っていたら
君の涙のダムは決壊するだろう その前に自分自身を愛せ
自分自身の為に泣くんだ 弱い そう言われても
涙は海となった しょっぱい海となった