LAST KISS
夜景の見える高層ビル最上階のレストラン
二人黙って料理に舌鼓を打つ
君がA5ランクの牛ステーキに手を伸ばした時
ナイフとフォークがカチンと音を立てた
別れて欲しいんだ
沈黙が支配する 額に汗をかいている
君を傷つけてしまう事 知ってるから
もう3年の付き合い 結婚話さえ匂わせていた
他に好きな人が出来た
君はシャンパングラスを手にとって一気に飲み干した
私はまだ貴方の事好きよ。でもどうしてかしらね 涙が出ないの
ゴメン
謝らないで 惨めになるから
2人はいつも一緒だった 寝る時も食事する時も
思い出って重いわね いざ別れるとなると
全部捨てればいいさ そんな乱暴な言葉をギリギリの所で揉み消した
美味しい店ね 新しい彼女と来ればいいじゃない
そう言った後君は関を切ったように泣き出したね
ハンカチを持っていたけど生半可な同情で差し出すのが躊躇われた
いつか僕よりステキな人が現れるよ
君はその言葉を聞いて 忘れられるかしらと呟いた
忘れて欲しい 重荷を背負いたくない 男ってずるい
ねぇ立って 窓際に毅然と立つ彼女
こっち来て 貴方との最後の思い出作りたいから
夜景がホントに綺麗…… ねぇ私たち愛し合ったよね
孤独じゃなかったよね 君の肩を抱きしめる事も出来ず
彼女は一筋の涙を残して ねぇお別れのキスをしましょうと言った
忘れられるかい? そう聞く僕に 忘れられる訳無いよ
貴方との日々が楽しかったから 頼もしかったから
貴方からアプローチかけて来たんだから一瞬でいい 夢を見させて……
LAST KISS LAST KISS 君は何時でも芳しい匂いがした
勝手だな僕は 君をホントに好きならこんなおぼろげな幻を君に見せたくないよ
君は言った 思い詰めた顔しないで笑顔見せて 私幸せだったよ 貴方が好きでした
最後の距離を埋める花の園で再び貴方に出会えたら
またキスしてね バイバイ
僕は自信が無いよ これで良かったのかな 君が新しい彼氏出来たなら僕に見せ付けておくれよ 君との最後のキスは甘いチョコレートだった
恋をする事 いつか別れる運命でも後悔しないよ したくないよ 私歩き出すの
貴方の事きれいさっぱり忘れる日まで