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Grave of poetry(詩の墓)  作者: 敬愛
最終列車に乗り込んで
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家族

家族それは暖炉 寒かったら 寄り添う

家族それはかき氷 シロップをかければ 溶ける


この世で唯一のユニット 天から指名された

ならば最強でなくちゃならない 父がいて母がいて

兄弟もいるかもしれない 血は繋げていく

みんな自分の為でもあるけど その繋がりが切れないように

各々準備もしているし 努力してるんだ


誰かが落馬する 骨が粉々に砕かれて箱に入れられる

順番は決して決まってはいないよ そんな甘いもんじゃない


そのシチュエーションはとってもモノクローム

そのシルエットはとってもセピア

支え合ってきた柱が折れてしまうのだから悲しくない訳無い


それでも死後だって そいつに恨み言言いたい事だってあるよね

消えていない 灰色の煙 火葬場から 世界へ拡散される思惑は

死者の意思


それでもこの世にホントに一つなのだから看取ってあげたいよね

突然いなくなったら困るよね


もし誰かが自ら命を絶ったら 愛の元に産まれた生命の黎明の歌声は

永遠に響かないでしょう 心象に浮かばないでしょう 

うかばれないでしょう?

慮れないでしょう?


きっとそうだと思うよ 魂の入れ物を用意し賜う神様もお忙しく

突発的にお客が来たら 書類に判子を捺せないから それは何処に行くだろうか


僕は応える 何処にも 行けない まだその場所を調べる時期じゃない

悪魔は潜む 決してフェイスを見せはしないから

墓所に漂う 生命の霧 それは 圧倒的荘厳 誰にだって感じ取れる悪寒


家族はこの世界で唯一最強のユニット だからぶつかる事もあると思う

でも過ごした時間は消えはしない 

君が忘れっぽくったって 

テストで0点取ったって

馬鹿だって その瞬間に 玄関で靴を憂鬱に 紐結ぶとき きっと一本切れている

そうだと思う


正しい環境に産まれれば子供は正常に育ち

正しくない環境に産まれれば子供は異常に育つ


それはふとしたきっかけで爆発するだろう

根を張っていた不満あいしてが自分や他人を殺す

それってとっても悲しい事なんだよな


そんな時はね僕は懐かしく思い出すよ 

家族でソファーに座りTVを見ていた事

みんな寄り添って体温を分け合うように眠りについていたこと

海ではしゃいでいて溺れていたら助けてもらった事


もし今家族が壊れそうなら……我慢しよう 我慢しよう

絶対ハッピーラッキースペシャルデイ 訪れるから


だって家族なんだもん

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