冬の風は
今日も日が沈んでいく
当たり前だった日常が音も無く
終わりを告げ憂鬱になる
君が絶望に囚われていて
全てを投げ出したくなっていても
君が書きなぐった詩にピリオドは打つな
まだやる事があるはず
ファイティングポーズを取ったまま
気絶するボクサーのように
強いライオンであれ
痛みを知る事で人は優しくなれる
君が隠しているナイフは君自身や
他の誰かを傷つけるためじゃないだろ
戦場へ向かえ
ガラス窓をぶち破り吹き込んでくる
冬の風は 君の心臓の拍動を試している
越えて 越えて 冬を
春になり咲く路傍の花は
名前は無くとも確かに生きている
生命に理由を求める事
それは鏡に写る自分の姿と対面する事
君の眼は輝いているだろうか
泣き虫だった君は 今こんなにも大きくなり
道を振り返る事も無く ただ旅をしてきたじゃないか
今更後戻り出来ない人生だ
君が書きなぐった詩にピリオドを打つな
黒板にチョークで記した あの卒業式
君が書いた夢は
今キャンバスに描かれ完成しようとしている
歓喜の瞬間に立ち会う それでなければ
生きている意味なんてないんだ
受け継がれていく遺伝子に
力強く水をやれ
日の当たる場所は君の記憶の中
思いだし笑いしながら
受け継がれていく遺伝子に
君自身の言葉で語れ