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ぼっちは死にたくないので素早さにボーナスポイントを全振りしました

作者: ななぱん
掲載日:2026/05/10


 名前:ちーこ

 職業:治癒師ヒーラー


 ちーこは名前と職業を決めて、いざ冒険の世界へ飛び出した。

 キャラメイクで3時間もかかってしまい、初日はそれで終わってしまったが。


 人気のゲームに手を出したのは数日前。クラスの男子たちが楽しそうに話しているのを聞いたのだ。意外と女子でもプレイヤーがいるようで、お姉さんや妹さんも遊んでいるらしい。


 女子にもできるなら難易度もそれなりだろう。そう思って自分も遊んでみることにした。


 ストーリーは様々なクエストをクリアしながら世界を旅し、世界征服を企む悪の組織をやっつけるという王道をいく話だ。


 しかし、下調べが甘かった。基本的にパーティでのクエスト攻略だったのだ。

 治癒師ヒーラーなら自分で回復できるし、死なないだろう。そう思って職業を選んだことが裏目に出た。


 なぜなら、ちーこは一緒にこういう事をできる友達がいない。ソロプレイでのんびりやろうと思っていたら、ソロではなかなか難しいクエストばかりだ。

 インターネットで誰とでも繋がれる時代ならではの仕様だ。しかし、その恩恵を受けられない者もいるのだ。


 クラスの男子に助けを求めるコミュニケーション能力は持ち合わせていない。

 救援依頼を出しても、来てくれた人とコミュニケーションを取る自信がない。


「詰んだ。とりあえず、できるクエストをまったりやろう」


 ちーこは仕方なく、ソロでもできるクエストを地道にクリアしていくことにした。それでも楽しめる心は持ち合わせていたし、ゲームの世界観が好きだった。


 このゲームはレベルアップやクエストクリアに応じてボーナスポイントが付与される。それをレベルアップとは別にステータスに振り分けて能力を上げることが出来る。


 ちーこは悩んだ。


 自分はぼっちである。しかも後衛の治癒師ヒーラーである。どのステータスを上げれば1人でも物語を進めるクエストをクリアできるか。


 結論:素早さに全振りして攻撃を避けまくりながらちまちま攻撃するスタイル。


 基本的に攻撃力が低い職業なのでいくら攻撃力や魔力を上げても意味をなさないだろう。ならば、攻撃を受けなければ死なない戦法で行くしかない。時間はかかるが、確実だ。

 ちーこは溜まったポイント全てを素早さに割り振った。素早さだけ他のステータスと桁が違う。


 細やかな抵抗で、武器も変えてみた。


 杖が基本装備の治癒師ヒーラーだったが、武器屋で品物を見ていたら柄の長い物なら装備できることがわかった。

 槍に大鎌に巨大マッチ!?(巨大マッチだけ火属性だった)


 その中から強そうだという理由だけで大鎌をチョイスする。うん、かっこいいぞ。間違っても巨大マッチは選ばない。

 少しずつ貯めていたお金をつぎ込んだ甲斐はあった。自分で回復できるため、回復薬などが節約できるのは利点だった。


 そうして、いざクエストに出陣。しかし、いきなり重要クエストにはいかない。

 まずは今まで行ったことのない討伐クエストに挑戦だ。ちーこは石橋を叩いて渡るタイプなのだ。無理はしない。


 レベル1クエスト

 クエスト名:コケコッコを3体討伐せよ


 町からそう遠くない道を歩いていると、ターゲットである大きな鶏のようなモンスターを発見した。赤いアイコンが討伐対象であることを示している。


「デカいけど、何とかなるかな」


 ちーこは背後から大鎌を振り上げてコケコッコ目掛けて振り下ろした。Hit!の文字が飛び出す。しかし、ダメージは9。

 エフェクトに対してこのダメージ。小さすぎる。エフェクト詐欺、否、ちーこの攻撃力が低すぎた。

 コケコッコは鋭い嘴でちーこに攻撃してくる。攻撃を受けたと思ったが、Missと表示された。素早さに全振りの効果はある。


 避けては攻撃し、攻撃しては避けてを繰り返すこと、10分。


 ついにコケコッコを退治することが出来た。


「よっしゃ、まず1体」


 すでにちーこの息は上がっている。コントローラーで操作していただけなのに、息が上がっている。あと2体。先は長そうだ。


 ピロリン!


 レベルアップの音がした。ステータス画面を見ると、レベルが2つも上がっていた。現在レベル12。

 本来なら初心者が複数人で参加するクエストを1人で挑戦しているため、入って来る経験値が多いのかもしれない。

 ぼっちのための仕様に感謝だ。運営さんありがとうとちーこは手を合わせる。


 すかさずボーナスポイントを素早さに振り分ける。


 この調子なら、あと2体を倒したらレベルが3つくらい上がるかもしれない。モチベーションを上げて次のコケコッコを探す。


「どこかな。そんなに遠くにいるわけないだろうし……」


 ちーこは画面と隅に表示されているマップを交互に見ながらコケコッコを探す。川辺にそれらしき影を見つけた。

 草むらに隠れながら見つからないよう接近する。


 そして大鎌を振り上げて一撃。Hit!と共に表示されたダメージは10。レベルアップの成果だ。何故か1しか上がっていないのになんかさっきより早くやっつけられる気がする。

 コケコッコが攻撃してもMissの文字。当たる気配がない。


「当たらなかったら怖くない! いけるぞ私!」


 ちーこは自分に言い聞かせて攻撃を繰り返す。

 約10分後、ようやく2体目のコケコッコを倒すことができた。

 攻撃を数回受けてしまったが、HPは持ちこたえてくれた。自分の魔法で回復して最後の1体を探す。

 ちなみに、敵がいないフィールドでじっとしているか、敵に通常攻撃を仕掛けるかでMPは回復するようだ。


「今日はこれで終わろう……キツイ」


 現実世界の心が満身創痍だ。

 3体目はすぐに見つかった。再び草むらの陰に隠れつつ、コケコッコの背後を取る。ちーこは容赦なく背後から襲い掛かった。


 モンスター相手に卑怯なんて概念のないちーこは遠慮しない。大鎌を振り下ろし続ける。

 約10分後、ちーこはクエストをクリアした。


「やったー!」


 《クエストクリア》

 あと30秒で戻ります。


 クエストクリアの文字が画面に表示されると、ちーこは諸手を挙げて喜んだ。初の討伐クエスト成功だ。と、同時に疲労感に襲われた。

 約30分の間、集中し続けるのはさすがに疲れた。


 レベルアップを確認すると、なんと現在のレベル15。一気に5つもレベルが上がってしまった。


「討伐クエスト、パネェ……」


 いつもは採取クエストばかりで、出てきたスライムや小さなウサギを叩きまくって退治していた。スライムたちとは雲泥の差である。


 さて、ボーナスポイントは全て素早さへ振り分けよう。


 いつもより多めの報酬も手に入った。これで攻撃力アップのアクセサリーでも探してみようか。

 と、思ったが疲労感が半端ない。今日はここまでにした。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 さあ、今日も元気にクエストクリアだ。コケコッコ討伐で自信がついたちーこはレベル1のクエストを地道に攻略することにした。

 その前にステータスを確認すると、魔法が増えていた。


 『チャージ』効果:攻撃力10%アップ。


「これは……使えるのでは?」


 ちーこはグッと拳を握る。自分に使えばもっと攻撃力が上がるはずだ。

 しかし、彼女は忘れている。自分の攻撃力がそもそも低いということを。アップする数値は10%だということを。


 レベル1クエスト

 クエスト名:モコモッコを3体討伐せよ


 今度のターゲットは可愛くデフォルメされた二頭身の羊のようなモンスターだ。名前の通り、もこもこの毛を纏っている。

 ちーこはモコモッコを見つけると、自分にチャージの魔法をかけた。そして静かに忍び寄り、大鎌を振り上げる。先制攻撃は成功しHit!の文字。ダメージは14。


「……チャージの意味は!?」


 ちーこは思わず叫んだ。その間にモコモッコが攻撃を仕掛けてくるが、Missの文字が表示される。


 彼女の攻撃力は10。その10%は、残念ながら「1」である。攻撃力11。武器の性能で14まで上がっているだけだった。


 しかし、先日のコケコッコと戦った時よりは攻撃力が上がっている(はず)。

 ちーこは根気強く攻撃を続けた。魔法の効果が切れたら一度離れてもう一度魔法をかけ、攻撃する。

 攻撃し続けること約10分弱。確実に早く倒せるようになっているが、疲れた。


「あと、2体」


 チャージに期待していただけあり、何だか裏切られたような気分になった。誰も裏切ってはいないが。

 2体目、3体目とチャージを繰り返して気合で倒していく。


 ステータスを確認すると、現在のレベルは18にまで上がっていた。魔法の欄を見てみると、プロテクションの魔法が増えていた。魔法の項目の中に熟練度がある。

 チャージの熟練度は3になっていた。使用するMPが減り、効果も10%から15%アップに上がっている。


「熟練度……?」


 まったく気づいていない項目だった。治癒師ヒーラーとして肝心のヒールの熟練度は2。

 もっと使わなきゃならんぞ、これは。


 その日はMPが尽きるまで何度もヒールを繰り返し、アイテムでMPを回復してまたヒールを使いまくるという作業をして終わった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 翌日の学校、男子たちがまたそのゲームのことで話していた。


「救援に行くとさ、たまにウザいほどしゃべりかけてくる奴に会うんだよな」

「あー、いるいる。スタンプ連打で使ってくるのとか」

「俺は無言のほうがまだマシだわ」


 ちーこはその会話に聞き耳を立てていた。


(なんだ。黙っててもいいのか。必ず何か返さないといけないのかと思ってた)


 ふむふむ、と他のプレイヤー事情を把握する。それならば救援を頼むのも悪くないかもしれない。強いプレイヤーが助けに来てくれるならありがたいことはない。


 帰宅後、ちーこは早速1人では無理そうなクエストを受注する。


 レベル1クエスト

 クエスト名:コカトリスを討伐せよ


 救援を依頼しますか?

 →はい(マルチクエスト)

  いいえ(ソロクエスト)


 ちーこは採取をしつつ、誰から参加してくれるのを待つ。

 このクエストの推奨レベルは20。今の彼女にはちょっと難易度が高い。いや、援護職としては高すぎる。


 ポン! ポン!


 2人が救援に駆けつけてくれた。


「おぉ! 2人も来てくれた!」


 ちーこはありがたや~と手を合わせる。


 参加してくれたプレイヤーの名前は――


 プチプリン レベル30 職業:剣士

 チリソース レベル24 職業:モンク


 どっちも近接食べ物系プレイヤーだった。

 彼らの名前にちーこは吹き出す。しかし、パーティとしてはいい感じだ。近接戦闘員がいてくれて助かる。


 彼らはまっすぐコカトリスの元へ駆けていく。ちーこも採取ばかりしていられないとコカトリスがいるマップへ急ぐ。

 すでに戦闘が始まっていた。2人はコカトリスの足元でガンガン攻撃している。任せっきりは良くないと、ちーこもチャージで援護をする。


 すると、プチプリンがカチンと石になってしまった。コカトリスの攻撃には石化効果がある。


「えーと、状態異常を回復する魔法があったはず」


 ちーこは慌ててコントローラーをガチャガチャ操作して魔法を発動させる。


「リカバー!」


 初めて使ったリカバー。プチプリンは通常状態に戻り、再びガンガン攻める。

 今度はチリソースが固まった。


「リカバー!」


 チリソースは元に戻ると再び攻撃に加わる。ちーこは再びチャージを使って2人を援護する。

 が、今度はまたプチプリンが石になってしまった。


「リカバー! って、ちょっとは避けてよ! ああもうHPがっ! ヒール!」


 容赦なくHPを削られるチリソース。ちょいちょい石化するプチプリン。ちーこは2人の回復に追われた。


 しかしプチプリンとチリソースのおかげで10分ほどでコカトリスの討伐に成功した。


 《クエストクリア》

 あと30秒で戻ります。


 ちーこは事前に確認していた操作で『ありがとうございました』のスタンプを押す。

 すると、チリソースから『お疲れ様』のスタンプとプチプリンから『やったね!』のスタンプが返って来た。


「あ、返してくれる人は返してくれるんだ」


 無言の人もいるとクラスの男子は言っていたが、こうやって簡単なやり取りを返してくれる人もいるらしい。

 スタンプだけならコミュニケーションが苦手な自分でもいけるかもしれない。


 調子に乗ったちーこは再びクエストを受注する。


 レベル1クエスト

 クエスト名:コカトリスを討伐せよ


「これでレベル上げしてやる」


 ちーこは意気込んだ。他の参加者が来るまで、また採取をする。


 ポン! ポポン!


 今度は3人も来てくれた。


 sayaka レベル18 職業:治癒師ヒーラー

 もち レベル20 職業:治癒師ヒーラー

 ひろしの靴下 レベル33 職業:双剣士


「ひろしの靴下さんが頼みの綱じゃないの!?」


 まさかの4人中3人が治癒師ヒーラーという結果になった。マルチクエストは最大4人までとなっている。これ以上の増援は望めない。

 他の二人もひろしの靴下が倒れたら命はないと思っているようで、必死に援護の魔法をかけている。


「ヒール!」

「ヒール!」

「ヒール!」


 三重ヒール。ひろしの靴下のHPは常に満タンだ。


「リカバー!」

「リカバー!」

「リカバー!」


 三重リカバー。2回目以降は効果がない。


「チャージ!」

「プロテクション!」

「ヒール!」


 今度は誰も被らなかった。誰とも被らないように気を遣う妙な連帯感が生まれた。

 すると、ひろしの靴下が石化した。


「ヒール!」

「ヒール!」

「プロテクション!」


 こんな時に限って誰もリカバーを使わない。コカトリスがもちにターゲットを変更した。

 逃げるもち。しかし、元々スピードが遅い治癒師ヒーラーである。あっという間に追い詰められて攻撃を受けてしまった。


「うわぁ! もちさん!」


 もちのHP表記が瀕死を示す赤に染まる。


「ヒール!」

「リカバー!」


 もちにヒールがかかり、何とか一命を取り留める。ひろしの靴下がリカバーを受けて通常状態に戻った。

 だが、コカトリスのターゲットはまだもちのままだった。ひろしの靴下が攻撃を仕掛けるが、彼には目もくれずもちを追う。


「もちさん逃げて!」


 ちーこの願いも空しく、もちはコカトリスに踏みつぶされてしまった。


 《もちが力尽きました》


「もちさぁーん!」


 コカトリスは次のターゲットにちーこを選んだようだ。ずんずんと近づいてくる。

 ちーこは自分にプロテクションをかけ、コカトリスとの戦闘に備えた。攻撃力はほぼ皆無だが、回避能力は高い。

 全てのボーナスポイントを素早さに全振りした成果が、今ここで発揮された。


 コカトリスの攻撃はことごとくMiss判定。ちーこは攻撃されてもダメージを受けず、逆に攻撃を仕掛ける。大鎌をブンブン振り回してちょっとずつだがHPを削っていく。

 ひろしの靴下も一緒にガンガン攻撃した。

 コカトリスのターゲットはあくまでちーこのみ。ひろしの靴下と挟み撃ちにすれば彼に攻撃は届かない。


「もちさんの仇!」


 仇と言っても、スタート地点に戻るだけでもちはまだ参加できる。

 ちーことひろしの靴下が攻撃する中、sayakaはもちが戻ってくるまで1人で彼らの援護をした。ひたすらチャージとヒールを使いまくる。


 ちーこが与えるダメージは10。

 ひろしの靴下が与えるダメージは120。


 職業格差が激しい結果となった。やはり前衛がいてくれないと困る。

 ちーこはまだ攻撃魔法を覚えていない。攻略サイトを覗いたら、レベル20でホーリーレイという攻撃魔法を習得できるらしい。あと少しだ。

 レベル20まで1人で上げるのはなかなか大変だ。マルチプレイに頼らざるを得ない職業:治癒師ヒーラー


「ホーリーレイ!」


 もちが戻ってきた。光の帯がコカトリスに突き刺さる。与えたダメージは73。そこそこのダメージである。ギリギリ2桁の物理攻撃より遥かに良い。ただし、詠唱時間があるのでやはりソロでは難しいかもしれない。


 全員一丸の奮闘もあり、15分でコカトリスの討伐に成功した。


 《クエストクリア》

 あと30秒で戻ります。


「やったぁ。救援に来てくれるとこんなに早く勝てるなんて」


 ちーこは人数の多さに感激していた。独りで1クエストに30分もかけて戦っていたのが嘘のようだ。ちーこはすかさず『ありがとうございました』のスタンプを押したのだった。


 これでちーこはレベル20にアップした。ホーリーレイを習得。攻撃魔法も覚えた。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 救援依頼を覚えたちーこはひたすら他力本願で大変なクエストをクリアしていった。

 たくさんの協力があり、重要クエストもクリアできた。ストーリーも半ばくらいまでには進んだのではないだろうか。

 悪の組織の姿も徐々に明かされつつある。

 現在のちーこはというと――


 名前:ちーこ

 職業:治癒師ヒーラー

 レベル34

 魔法:ヒール エリアヒール リカバー

    チャージ プロテクション

    ホーリーレイ ホーリークロス 


 覚えた魔法もたくさんあり、マルチクエストもだんだん楽しくなってきた。魔法の熟練度も上がり、消費MPもだいぶ抑えられている。

 ただ一つ、他の治癒師ヒーラーとは違う点は、やはり素早さの数値だろう。他のステータスが2桁のところ、素早さだけが3桁を突破した。1ポイントも素早さ以外に振り分けていない。

 とんでもなく素早い治癒師ヒーラーがここに爆誕した。その結果、何が起こるかというと、攻撃がほぼ当たることがなくなる。

 攻撃が当たらないと言うことは詠唱が途切れないということ。

 詠唱が途切れないと言うことは魔法を使い放題ということ。


 MPが少なくなったら物理攻撃を仕掛けて回復させ、また離れて魔法を撃つ。それを基本動作にした。


 これをSNSで取り上げたプレイヤーがおり、一部のプレイヤーの間で話題になった。


********

 ○月×日

 攻撃力はゴミカスだけど敵の攻撃が当たらない治癒師ヒーラーさんがいる

********

 ○月□日

 敵の攻撃ガン無視して詠唱続ける治癒師ヒーラーいるんだがw

********

 ○月△日

 大鎌持ってて攻撃も当たらないってもはや治癒師ヒーラーじゃなくて死神なんだけど

********


 そんなことになっているとはつゆ知らず。


 ひとまず、ストーリークリアに向けて、ちーこは今日も他力本願で大鎌を振り回す。

 どんなにレベルが上がっても、どんなにクエストをクリアしても、ポイントは全て素早さに割り振る。


 だって死にたくないから。

 攻撃が当たらなかったら負けないもんね。



 ――続かない――

イベクエは期間を逃すと誰も救援に来てくれなくて詰んでます。

読んていただきありがとうございます!

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また、他にも連載作品がありますのでよろしければご覧ください。

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