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7.レベッカ攻略?

レベッカ・ビリーヴ:攻略難易度☆★★★★ (時子限定)


基本的に相手次第で攻略難易度は変化するが、時子が相手だとかなり心を許している。上手く懐にさえ入ればこちらのもの。

(天草 時子視点)


「……じゃ、私は失礼するのだわ!」


ースタスタスタ……


そう言って王魅ちゃんが私達と別れてからどれ程の時間が経ちましたでしょうか……


「……………」


「……………」


私とレベッカちゃんは、お互いに黙り込んで気まずい時間を過ごしていました。


しかし、ここでレベッカちゃんが口を開いて……


「……時子、貴女はこの状況をどう思いマスか?」


「……え?……ああ、そういう……」


私はレベッカちゃんの言葉の意味を、瞬時に理解出来ませんでした。


ですが、少し考えて何とか意味を察します。


「正直に言って、私達の代で神魔との戦いが起こるなんて思ってもいマセんデシた。……その上、当事者の筈なのに報告以降は放置同然の扱いをされてマ~ス!」


「それは……まあ、私達は新人ですし……」


「ええ、私達は新人デス!……新人だから、この戦いも見ている事しか出来ないんデスよ!」


「……っ!」


レベッカちゃんの言葉は、あまりにもレベッカちゃんらしくありませんでした。


ナチュラルボーンポジティブガールとしての面影は感じられず、何処か影を纏っている様な……


「だから……こっそり決戦に参加しマ~ス!」


ーピカ~ンッ!


「いやどうしてそうなりました!?」


訂正。


影を纏っている様に見えたレベッカちゃんの姿は、即座に光に包まれました。


神魔との決戦に参加させて貰えないなら、無理してでもこっそり参加する。


やはり、レベッカちゃんは何処まで行ってもナチュラルボーンポジティブガールでした。


「なので、まずはこっそり決戦へ参加する方法を考えマショ~!……私としては、ラビィリン様を懐柔出来れば希望も見えると……」


「うん、ちょっと落ち着きましょうか!?」


そもそもこっそり行くとか、後で軍破さんに怒られるのは目に見えてますよ!?


「落ち着いてなんていられマセ~ん!……私達の代で神魔という特大ボスとの決戦が起きて、今後の人類の運命を左右するんデスよ!?……こんなの、参加しないなんて選択肢はありマセ~ん!」


「あ~もう、滅茶苦茶ですよ~!」


このナチュラルボーンポジティブガール、暴走した場合に手綱を握るのも一苦労な感じですか?


「What's!?……逆に時子はこの決戦に参加したくないんデ~スか!?」


「流石に無断参加はちょっと……」


無断参加、駄目!絶対!


……私は命令違反をするつもりはないのです!


しかし、レベッカちゃんの方も決戦参加を諦めるつもりは毛頭ないらしく……


「私は、小さい頃から将来は魔法少女になりたいと思ってマシた!……私にとって魔法少女は天魔から皆を守る英雄(ヒーロー)で、私もいずれそうなりたいと思ってたんデ~ス!」


「……なら、夢が叶って幸せだったりします?」


「Yes!……魔法少女の適性アリと診断された時は思わず狂喜乱舞しマシたし、今も魔法少女の業務には誇りを持って挑んでいマ~ス!」


「そっか、私とは真逆ですね……」


私は命を投げ出す仕事には就きたくありませんでしたから、適性アリと診断された時は結構ショックでしたよ。


今だって、この仕事に嫌気が差しそうです。


ただ、休みを経ると余裕も復活します。


……思っていたより、私は頑張れそうです。


「別に真逆でも良いデ~ス!……嫌なら嫌と、ハッキリ言って欲しいデ~ス!」


「……ええ、分かっています」


「後、神魔との決戦に参加するのが嫌でも別に軽蔑しマセ~ん!」


「……でしょうね」


レベッカちゃんは優しいですから、仮に自分と違う方針の人が居てもその考えが悪事でない限りは否定しないのでしょう。


「ただ、出来れば私と一緒に神魔との決戦に参加して欲しいデ~ス!……戦力という意味では勿論、精神的な意味でも時子が居てくれたら……」


「……あはは、そういう無自覚タラしムーブは私以外にしないでくださいよ?」


"私と一緒に~"なんて言葉をこんな可愛い女の子から聞かされたら、私じゃなくても勘違いしてしまいますよ。


「Oh……別に無自覚じゃないデ~スよ?」


「……へ?」


ん~?


風向き、変わりました?


「確かに私は悪意を持たない人の行動を善意で解釈しがちデスが、それでも時子の考えを読み間違える程の朴念仁じゃありマセ~ん!」


「あ、そうなんですか……」


「というか、百合ハーレム云々って言い出したタイミングで自分がその標的(ターゲット)になってる可能性ぐらい考えマ~ス」


「お、おっしゃる通りで……」


レベッカちゃん、思ってたよりちゃんと私の心を察していました。


……その上で私とラーメン食べてくれるって、やはり良い子過ぎません?


いやまあ、良い子は勝手に神魔との決戦に参加するなんて言い出さないんですが。


それはそれ、これはこれってね。


「……私は時子が相手ならそれもOKだと思ってマ~ス」


「それ、ちゃんと意味分かって言っていると解釈しても良いんですか?」


「勿の論デ~ス!……時子は見てて飽きマセんし、その性格も結構好きデスよ?」


「……百合ハーレム築く気満々ですけど?」


「それも許容範囲内デ~ス!」


ほんと良い子!


え、本当にこんな良い子を私が汚しちゃって良いんですか!?


本当に!?


「今の時子は私にとって友人デスが、恋人というのもなかなか興味深いデ~ス!」


「……同性ですよ?」


「愚問デ~ス!……そもそも、魔法少女に選ばれる様な子は固定観念がぶっ壊れてるものデ~ス!」


「え、それ初耳なんですが!?」


固定観念がぶっ壊れてる……


つまり、同性だとか気にしないと?


何ですか、その夢の様な情報は……


「ま、そんな訳なので私は相手の性別とか一切気にしマセ~ん!……気にするのは、一緒に居てて楽しいかどうかだけデ~ス!」


「……レベッカちゃん……」


「もし、時子が神魔との決戦に私と一緒に参加してくれるなら……もう、私に怖いものなんて何もありマセ~ん!」


「あはは……それ、死亡フラグですからあまり言わない方が良いですよ!?」


「What's!?」


私の前世知識が言ってます。


『何も怖くない』とか言い放った魔法少女は、高確率でそのしばらく後に死ぬと……


「神魔との決戦、私も一緒に行きますから!……絶対に先走らないでください!」


「わ、分かりマシた……」


ハァ……


絶対にレベッカちゃんは守護(まも)らないと……


「で、では……れ、レベッカちゃん……ふ、不束者ですが宜しくお願いします……」


「Yeah~!……こちらこそ未来永劫末長く宜しくお願いしマ~ス!」


……ゆ、夢じゃありませんよね?


私が本当にレベッカちゃんと恋仲に……


「うふ♥️……うふふふふふ♥️」


「も~、恋仲になってすぐに妄想デ~スか?」


「あっ……あの……もし良ければキスをしても良いでしょうか……」


「OKデ~ス!」


「ふぁっ!?」


き、キス要求をOKされました!?


え、これはその……


もうどうにでもなれです!


「さ、カモ~ンデ~ス」


「う……うぅ……ちゅっ」


「ちゅっ」


ふおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♥️!


柔らかい!


レベッカちゃんの唇、超柔らかいぃぃぃ♥️!


夢みたい夢みたい夢みたい夢みたい♥️!


もうこのまま死んでも……って、死んでたまるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♥️!


「ぷはっ♥️!」


「ぷはっ!……どうデシたか?」


「もうっ……最っ高でした♥️!」


「だったら良かったデ~ス!」


こうして私はトントン拍子でレベッカちゃんと交際を開始して、キスまでしてしまったのでした。


……あ、これ幸せ過ぎて死にそう……

ご読了ありがとうございます。


レベッカは気を許した相手には割とこんな感じですので、ある意味では早い者勝ちみたいなところはあります。


気が向いたらいいね、ブックマーク登録してくれるとありがたいですが、あくまでも気が向いたらで大丈夫です。


後、皆様がどんな事を思ってこの小説を読んでいるのか気になるので、感想くださるとありがたいです。

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