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17.鬼コーチ菜々乃

あれ~?


……王魅深掘り章の筈なのに、菜々乃ばっか掘り下げてる気が……

(浅山 菜々乃視点)


……この世界に来てすぐの頃、私はこの世界の奴等があまりにも平和ボケし過ぎている事実に頭を抱えたニャン。


関東地方程度の生存圏に追いやられ、迷宮発生装置(ラビリンス)が作り出した"楽園"で薄氷の上の平和を享受するだけとなったこの世界の人間達……


……つっても、よくよく考えたら私自身を含めて人間なんてそんなもんだったニャン。


街の外でオークやゴブリンが徘徊していても日常を過ごしてる奴等が居れば、山からしょっちゅう熊や猪が人里に下りて来ようと平凡に暮らしてる奴等も居るニャン。


結局、人間ってのはそうした厳しい環境にいつしか適応し、やがて慣れて平和ボケをする生物なんだニャン……


そして、そのツケが兵士やら冒険者やら警察やら猟師やらに回って来るのもまた、世の摂理だニャン。


だからこそ、この世界でツケが回って来て平和を維持する魔法少女……否、魔女(・・)達を相手に私達が協力するのもまた、ある意味では当然の帰結だったニャン。


「あ~あ、私も優しくなっちまったニャンな~」


「や、優しさは何処デ……ス……か……」


私の目の前で地に伏せるレベッカが、声を絞り出してそう言ったニャン。


……おっと、まだ喋る余裕があったニャンね?


「レベッカ……確かにお前は弾丸魔法の遠隔操作やら跳弾の利用やらが少しずつ出来る様になって来たニャンが、根本的にまだまだ未熟者だニャン!……ってな訳で、こっからどんどんギアを上げてくニャンからな!」


「そ、そんな~……魔力がスッカラカンでもう無理デ~ス!」


弱音を吐くなニャン!


……私はナンドレア大叔父様みたく甘くはねぇニャンから、特訓が必要な奴はとことん追い込むつもりだニャン。


特にこのヘッポコ3人組はどうしようもねぇニャンから、心を鬼にしたつもりで行かなきゃ……


……そういや、王魅の方はどうなったニャン?


あれから何時間も経つニャンが、あの変態に任せて本当に良かったニャンか?


ちょっと心配になって来たニャンな……


「ハァ……仕方ねぇニャンから、一旦休憩を挟んでやるニャン!」


「あ、ありがとデ~ス!」


「感謝の言葉は良いニャンから、さっさと魔力を回復させるニャン!」


「は、はいデ~ス!」


「ったく……」


改めて考えると、流石に何時間も魔法を使わせちまったのは失敗だったかもしれねぇニャンな……


何せコーチなんて初めてだニャンから、適度な休憩感覚が分からねぇニャン。


……今だって時子達の様子を見に行こうとして休憩を言ったニャンが、魔力を回復させねぇと魔法を使う事すら難しいニャンし……


と、私は今後の特訓をどういった感じに進めて行くか考えてたニャンが……


「……そ~いえば菜々乃さん、そのハリセンって魔法を払い落とせる割にあんまり痛くないデスね?」


……突然、レベッカがそう聞いて来たニャン。


ただ、これに関しては疑問に思っちまうのも当然だニャン。


「そりゃまあ、このハリセンはあくまでもツッコミ用から進化した代物だニャンからな。……魔法を払い落としたり、対象に強い衝撃を加えたりなんかは出来るニャンが、実際に与えられるダメージ自体は普通のハリセンで叩かれた時と同じダメージしか与えらねぇニャン!」


「……り、理屈が分かりマセ~ん……」


そんなの、私だって分からんニャン!


……もしかすると、未だに知らない機能が眠ってる可能性すらあるニャンからな……


「とにかく、このハリセンに理屈なんぞ求めたって意味ねぇニャン。……そもそも、レベッカだって私がただの受付嬢じゃねぇ事ぐらいは気付いてるニャンろ?」


「それはまあ……そうデスけど……」


「だったら、"触らぬ神に祟りなし"で深く詮索しねぇ事を推奨するニャン」


「うぅ……納得いきマセ~ん!」


世の中には、下手に詮索しねぇ方が身のためな事だってあるニャン。


……もっとも、私がそれに該当するかって言われると微妙ニャンが。


とまあ、そんな事を考えている時だったニャン。


「レベッカ、菜々乃さん、今戻ったのだわ!」


「あ、王魅デ~……」


「ニャン?……あ、戻って来……」


王魅が戻って来たらしく、近くから王魅の声が聞こえて来たニャン。


当然、私とレベッカはそちらを向いて……


「ぶ、ぶひぃ♥️……」


「…………………私、夢でも見てるんデスか?」


「…………………頭が痛くなって来たニャン……」


……その光景に2人揃って頭を抱えたニャン。


というのも、時子が四つん這いになって背中に王魅を座らせ、豚みたいな声を出してたんだニャン。


なお、当の王魅は腕と足をそれぞれ組んだ状態で時子に座っていやがったニャン。


「時子、諸々のSMプレイグッズを外してあげた事を感謝して鳴くのだわ♥️!」


ーペチン!


「ぶひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ♥️!」


王魅が時子の尻を軽く叩くと、時子は無様に豚の鳴き真似をしやがったニャン。


つまり、そういう事ニャンね?


「すぅ~……はぁ~……すぅ~……はぁ~……」


「な、菜々乃さん?……た、淡々と深呼吸されると怖いんデスが……」


「ふふ♥️……新たな扉を開き、華麗に生まれ変わった私の新たな力を見るのだわ♥️!」


ーペチン!


「ぶひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ♥️!」


お、落ち着けニャン、私……


目論んだ通りに事が進んだんニャンから、何も怒る事はない筈だニャン……


そう、何も……


「ふぅ……やっぱり欲に溺れてるのだけは気になるニャァァァァァァァァァァァァァァン!」


ーバチィィィィィィィィン!


「ぶひぃ♥️!?」


「のだわっ!?」


駄目だニャン……


これ、貴重なツッコミ役が1人減って要りもしねぇボケ役が1人増えただけじゃねぇニャンか……


「おい王魅!……そこまで言うなら新技の1つや2つ、私に撃って来いニャン!」


「……言われなくても、ツッコミの報復としてプレゼント差し上げるのだわ!……【女王(クイーン)蝋燭10本(キャンドルテン)】なのだわ!」


ーボッ!……ヒュンヒュンヒュン!


ほ~……


火が灯った赤い蝋燭を10本も空中に浮遊させて発射して来るニャンか~。


……甘ぇニャン!


「払い落としてくれるニャァァァァァン!」


ーバチバチバチィィィィィィィィン!


私は反射的に、こちらへ向かって来た蝋燭を全て払い落としたニャン。


……が、


「ふふ♥️……愚かなのだわね♥️!」


ーボォォォォォォォォ!


……私によって払い落とされた蝋燭が地面に衝突した瞬間、着弾地点の周囲が勢い良く業火に包まれやがったニャン。


「ふ~ん、そういうのもやれるニャンな?」


「ふふふ♥️……これで終わりだと思わない方が身のためなのだわ♥️!……【女王(クイーン)亀甲縛り(キッコウシバリ)】なのだわ!」


ーシュルシュルシュル!


おっ、察するに業火で行動範囲を狭めてから拘束技で動きを封じるってところニャンか?


現に、長い縄がまるで大蛇みたく私に迫って来てやがるニャンし……


「ま、この程度で捕まる私じゃねぇニャン!」


ーバチィィィィィィィィン!


「っ!……これも振り払うのだわっ!?」


私はすぐさま縄をハリセンでぶっ叩き、難なく無効化に成功したニャン。


「さ~てさてさて、次はどんな魔法を私に見せてくれるニャ~ン?……私ぃ♥️、気になって気になって仕方ないニャ~ン♥️!」


「くっ……【女王(クイーン)涎だ(ボールギャ)……」


「出させねぇニャンよ!?」


ーバチィィィィィィィィン!


「ぐふっ!……く、悔しいのだわっ!」


私は何かまた変な意味でヤバめの魔法を出そうとした王魅の頭をハリセンで叩き、聞くからにヤバそうな魔法の発動を中断させたニャン。


……にしても、これまでよりは遥かにマシになるかと思って時子に指導を頼んだニャンが、この感じを見るにもしかしなくても育成方法間違えちまったニャンか?


「……ほんと、鞭一辺倒だった前に比べりゃ少しはマシにはなったと思うニャンが……新魔法を上手く使いこなすにはもう少し私と特訓を重ねる必要があるニャンな……」


まあ、育成方法を間違えちまったとしてもそこまで問題はねぇニャン!


……そう現実逃避をしつつ、私は3人の特訓を継続したんだったニャン……

ご読了ありがとうございます。


菜々乃、何だかんだ言いつつ優しいです。


気が向いたらいいね、ブックマーク登録してくれるとありがたいですが、あくまでも気が向いたらで大丈夫です。


後、皆様がどんな事を思ってこの小説を読んでいるのか気になるので、感想くださるとありがたいです。

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