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私の魔王様は優しい  作者: 水爽 ソフィー
11/17

マカロン

 今朝は魔王様がいなくてとてもつらかった。

「待たせたな。」

 今日は魔王様が来るなり、抱きついた。

「どうした。」

 魔王様は私を優しい手つきで抱き止めながら、言った。

「いつもは出勤すると気持ちを立て直せるんだけど、今日はできなくて。最近飲まなくて済んでいたお薬を飲んで落ち着いた。」

「そうか。それは辛かったな。」

「うん。」

 どうしてこの人(正確に言うと、人ではない)は、いつも私の心の内をわかってしまうんだろう。

「今日はこれだ。」

 取り出された箱には様々な色のマカロンが入っていた。

「かわいい。」

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