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短編とかその他

人生何が起こるか分からない。空から可愛いメイドさんが降ってきた

作者: 仲仁へび
掲載日:2020/11/19



 人間生きてると何が起こるか分からないよな。

 天文学的な確率で宝くじにあたったり、生き別れの兄弟と再会したりする輝石があるんだから。


 今までの俺はどこか半信半疑だった。


 運命とか、奇跡とか。

 そんなもんあるのかよって。


 テレビや物語で、紹介されてるそんな話を聞く度に疑ってたぜ。


 でも、本当にそういうのってあるんだよな。


「きゃぁぁぁ――――っ!」


 頭上から女の子の悲鳴。


 視線を上に向けようとした俺は、その場で何かに激突されて気を失ってしまった。





「大丈夫ですか」


 目を開けると、メイド。


 俺の頭上に振って来たのは、メイドの女の子だった。


 ふわふわフリルの、真っ白なメイド服を着た、白銀の髪の少女だ。


 外国人かな?


 疑問に思っていると。


 メイド少女は俺に向かってまくしたててくる。


「私を助けてください。悪い人から追われているんです!」

「おうっ、任せろ」


 あまりにも理想的な展開すぎて、つい了承の言葉を口にしていた。


 もうちょっとよく考えようよ、俺。


 こんな見るからにあやしい女の子、何かあやしい裏があるに決まってるだろ?


 平凡な俺が、こんな可憐なメイド少女に助けを求められるほどの、甲斐性オーラ出せてるのか?


 俺は、メイド少女の肩を掴んで苦渋の選択を下した。


「悪いけど、俺はただの一般人なんだ」


 他をあたってくれない?


 最後まで口にできなかった。


 見ると、好みドストライクなかわゆいメイド少女が、かわゆいおめめをウルウルさせている。


 えっ、何この子!

 よく見てみると滅茶苦茶俺の好みじゃん!


 はかなげな表情。

 光を放つ白銀の髪。

 すがるような光を放つ、ルビーの様に赤い瞳。

 真白のようなすべすべの肌。


 ごくり。


「助けていただけないんですか? ご主人様ぁ」

「よし、全て俺に任せろぉぉぉ!」


 はっ、だから落ち着け俺。


 気が付いたら身の丈に合わないセリフを叫んでいただと!


 メイド属性の魔力、おそろしい。

 このままだと俺は、メイドにはまってしまいそうだ。


 でも、男だったらこんな時こそ格好つけたい!

 こんなかわいい子にご主人様なんて頼られたら、頑張らないわけにはいかないじゃないか。


 俺は自分の胸をドンと叩いて、できるだけ頼りがいのありそうな笑みを浮かべた。


「俺の名前は山田山小太郎やまだやまこたろう。可愛い御嬢さん、貴方のお名前は?」

「ピクシーです」


 ピクシー。

 空から舞い降りた妖精のような、可憐なメイド少女にはふさわしい名前だ!


 俺はピクシーと名乗ったメイド少女の手をとった。


「俺がいるからには何も心配はいらない! 君の笑顔を曇らせる障害は全て取り払ってあげよう」

「素敵、ありがとうございます。ご主人様!」


 うっとりとほほ笑むピクシーは、希望の光を瞳に宿した。

 うわぁ、笑った顔かわいー。瞳きらきら、見とれそう。


 この女の子の為なら、何でもできそうな気がする。


「ピクシーがいたぞ! 逃がすな!」

「ターゲットカクニン、ホバクニンム続行!」

「ギャウギャウ!」


 すると、黒光りする鋼鉄の物を持ったあやしげな黒服たちと、両手をマシンガンにしてSFロボットと、人語を介さない炎を吐く巨大な獣がこちらを補足。


 いっしょくたんになって、追いかけてきた。


「ひぃ! ごめんなさい、俺は無関係なんです! 恰好付けただけなんです」

「ええっ、待ってください! ご主人様!」


 主人公になれそうな気分を味わっていた俺は、一気に現実へと引き戻された。


 うん。

 この展開は、俺にはまだ早い。

 身の丈に合わない行動って、皆を不幸にするもんね。



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