テンプレ4 俺のスキルは、、、
グレン・ラスフォード
スキル 『テンプレ』
能力 この世の全てのテンプレ展開をこなすことのできる柔軟な思考と身体能力
例 格上の魔物だろうと急成長して勝つなど
という何ともチートな能力なのだが俺はこのスキル名だけで気分が悪くなった。忘れていたかった日本の友人や家族のことをこの言葉を聞く度に思い出すからだ。
そして、謎の力が外側から入ってくるような感覚が走る。その瞬間視界が真っ白に染まる。
目を開けた瞬間驚くべき光景が目に入る。そこは美しかった、そう表現するのが一番素晴らしかった。
辺り一面の花畑、清々しいほどの晴天、そして何より目の前にある神々しい白亜の宮殿。
「っ、、!」あまりの美しさにぼーっとしていると、何かに引っ張られる感覚が来た。あれだ、千と千尋の○隠しの湯ば○ばに お出で される千みたいな感じだ。
そのまま俺はアニメなどでよくある城の謁見の間のような場所につく。そして、光り輝く玉座には。
ー神が居たー
本能がそう告げている。あれは自分が見るのもおこがましいお方なのだと本能で理解した。
その瞬間、その神と思わしきお方の口が開いた。
「すまないな人の子よ、私の身勝手で貴様に不幸を与えるであろう力を渡したことを深く詫びよう」
そう言って神と思われるお方は頭を下げた。
「分かると思うが私は神だ、お前をあの世界に送ったのも私だ」 そう言って神は頭を上げた。
「私は、ある頼みをしたくてお前をあの世界に送った。」 フリーズしていた頭が急に冷静さを取り戻す。
(頼みってなんだ?たいていのことは自分でできるんじゃないか?神なんだし)
「今、お前はこう思っただろう、【何故俺に頼るんだ?なぜ自分でやらないのか?】とな」
(見透かされてる!?)
「正確には私はやらないんじゃない、できないというのが正解だ。」
そんな意味の分からないことを神が言う。
「神は複数存在し、それぞれが自分の作った世界を管理している。そして、神は自分が作った世界に干渉してはいけないという規則がある。だから、お前に頼むのだ。」
そこから神は頼みの具体的な内容を語る。
「あの世界には魔法がある、スキルがある、魔物がいる、後にお前に世界でいうげぇむとかいうものであってあの世界に足りないものはなんだ?」
そこで初めて発言が許可される。
「ま、魔王とかでしょうか?」
そう聞くと。
「そうだ!その通りだ、あの世界には魔王が足りない。たが!今から数年後に、あの世界に魔王が生まれる、その魔王は世界に戦乱の世をもたらす。それを阻止したいが、私はあの世界に干渉できない。
そこでお前が魔王退治の勇者に選ばれた訳だ!」
先程よりも饒舌に神は語り出した。
「なぜお前が選ばれたのか説明しよう、我々神が生み出した世界には必ず人という種族を存在させる、人が一番文明の発達が速いからだ。お前の元居た世界が成功例だ、だが、成功があるということは失敗もある、ここで話を少し変えるが、我々神はある競技をしていてな、その競技の内容は世界の成功例が多いほうが勝ち、逆に少ないと負けというこルールでな、我々はそこで頂点になるために日々世界を発展させている。そして、自分の世界に直接干渉できないと言ったが別の神の作った世界なら間接的には干渉できるのだ。そして、この前我はその妨害予告を受け取った。その内容が先程言った魔王という存在のことだ。このままでは折角の成功間近の世界が滅びる。そして話を戻すが、正直言ってあの世界に送るのは誰でもよかった。そして、お前が偶然にも選ばれたんだ。だからこそ私は先程謝罪したのだ。
だが、当然見返りはよこす。お前の嫌いなその体質を消し去り、お前が死んだあの交差点のところでもう一回やり直すがいい。その忌々しい体質が消えるだけでもいい報酬だとは思うが、追加が欲しいなら聞いてやろう。」
説明が終わり、なぜ俺なのかということに納得し、そしてこの体質を、魔王とやらを殺すだけで消してくれると聞いた瞬間、俺の心は歓喜であふれた。
「本当に、この体質を、消してくれるんですか?」
「ああ、約束しよう」
「ホントに、本当にですか?」
「ああ、だからそういっているだろう」
そうと決まれば、あとは行動あるのみだ。
「分かりました、では私は魔王を」
殺します。
そういった瞬間、紙は新しいおもちゃを見つけたような顔を見せた。
「よくぞ言ってくれた!では、お前の意識をあの世界に戻そう、それでは、頼んだぞ。」
そう言った神は優しく俺に手を触れ、その瞬間俺の意識が飛んだ。
誰もいなくなった広間の中で神は口角を吊り上げる。
「せいぜい楽しませろよ?竜馬 湊。」
その言葉は、誰に耳にも、届くことはなかった。
どうもこんにちは、白佑です。ついに第四話です、面白かったでしょうか?
まだまだ、間違いは多いですが温かい目で見てくれると嬉しいです。面白いと思った方は、ブックマークと感想、お願いします。それではまた五話で会いましょう。