テンプレ3 『スキル』
あの日、そう俺がこの世界で生まれた日、そして固い決意をした日からもう三か月は経つだろう。この三か月間、俺は決して美人の母に甘えていたわけではない、、、甘えてないよ?
そう、情報を集めていたのだ、赤子の真似も結構大変なもんである。決して泣いたら母が甘やかしてくれるからとかそういう理由じゃないよ?、、、ないからね? 俺は誰に話しかけているのだろう。
まぁ、そんなことは置いといてまずは両親のことからだ。
セレスとアレンの下には様々な人が訪れる。その中に一人だけ猫耳を生やした少女が来た時には年甲斐もなくはしゃいだもんだ。日本にいたオタクどもに見せてやりたい。
話を戻そう、二人のもとにはお祝いの言葉を述べる人もいたが殆どは何かの仕事の依頼だった。
一回話を聞こうとしたがセレスに仕事の話だからという理由で別の場所に連れていかれた。 解せぬ。
そしてこの世界の言語が日本語だということは理解していたから本を読むことは歩くことすらできないので読めないが、セレスに抱えられている時に通りかかった本棚の本の題名を読むことくらいはできた。
そして、見つけた本の中に『魔物図鑑』という興味深いものがあった。
(まぁ、スキルというのもあるんだし魔物もいて当然か)そして、アレンは家を出るときなぜか剣を持っていたのだ、そこで俺はこう考えた(スキルがあって、魔物がいて、剣と魔法に世界で、これでアレがなかったらおしまいだよな!)俺の言うアレとは『冒険者』や『冒険者ギルド』のことである。
やっぱりあるんだろうか、しゃべれるようになったらセレスに聞いてみよう。
それから月日が経ち、俺は4歳になった。
この世界では、4歳になると『解明の儀』というものがありそこでスキルを教えてもらえるそうだ、そう、今まさに俺はほかの子供たちと『解明の儀』待ちの列に並んでいる最中である。
ここで、この世界のスキルについて説明しようと思う。
スキルには戦闘系と非戦闘系がありアレンやセレスは戦闘系である。
戦闘系とはその名の通り戦闘ができるようになるスキルである。
対して非戦闘系は『鍛冶師』や『料理人』など生産系の仕事だ。
なので、戦闘系スキル持ちは騎士や傭兵、最も多いのが冒険者だった。
冒険者という職業があることに驚きと共にやはりか、と思っていた。
そりゃそう思うのもしょうがないだろう、なぜなら、このまさにファンタジー全開のこの世界で冒険者という職業がないほうが不安である。
そして『解明の儀』についてだが、ここに入るとき一人一枚ずつ紙をもらうのだが、列の前方から歩いてきた人の紙には白紙からこんな表記がされていた。
トーマス・ガズ
スキル 農奴(非戦闘系)
能力 作物を育てる。
というような感じだ。
スキルは親の遺伝によることが多々あると言う。
言い方は悪いが、農奴の子は農奴、騎士の子は騎士ということだ。
そして、俺は両親共に戦闘系なので恐らく戦闘系らしい。
そうこうしているうちに、とうとう俺の番が回ってきたらしい。
受付の人が、「紙を渡してください」というので素直に渡す。そして何か書き込むとそのまま置くにつれていかれる」。
そこには、いかにもな雰囲気を出した祭壇が広がっていた、真ん中には老人が一人、その老人の方え歩いていくと神々しい光が俺を包み込む多分スキルを見ているのだろう。
(頼む!強いスキルであってくれ。)
そう願ったすぐ後に光が消える。
老人のほうを見ると。いつの間にか取られていた紙を返された、紙のスキルの欄には俺が最も嫌いな言葉が書いてあった。
グレン・ラスフォード
スキル 『テンプレ』
こんにちは!白佑です。今回は3話というわけですけれど。いかがだったでしょうか。これからしばらくは毎日更新をしていきますので何卒よろしくお願いします。