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すれ違いの恋  作者: 瑞樹一
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ー天河鈴の場合その6ー

「先輩はいつも早いですよね。授業の方は良いのですか?」


「大丈夫だよー、そっちではちゃんとしてるから、その分こっちではだらけるんだ―」


 そういうことを聞いているのではないのですけど……でも教室では真面目にしているようで安心しました。


「そういうことでしたら安心ですね。今日の部活動は何をなさるのですか?」


「もー、もっとだらだらお喋りしようよー、せっかくの美少女とお話しできるチャンスなんだから全力で生かさなきゃなんだよ」


 なんでしょうか? 嫌味なのですかね? 私からしたら先輩の方が美少女だと思いますけど……

 私より可愛い方なんて大勢いますよ。


「そういえば昨日は鈴ちゃん、部室来るの遅かったみたいだけど今日は早いんだね」


「あっ、えっと、それは……」


 どうしましょう、昨日は幸人君のお見舞いに行っていたため部室に行くのが遅くなってしまいました。

 何か良い言い訳を考えた方がよさそうなのですが何かないですかね……


「すいません、昨日はクラスの方と時間を忘れてお話ししていて遅くなってしまいました」

 咄嗟の言い訳の割には案外良いものな気がします。


「……良かったー、鈴ちゃんに友達がいたよー」


 香澄さんはなぜそんなにも安どの表情を浮かべているんでしょう?


「鈴ちゃん、いっつも放課後になるとすぐ部室来るし。漫画とかだとお嬢様には友達いない事多いしで心配してたんだよー」


 まさか、そんな心配をされていたなんて心外です。

 私にもお友達はいますよ! きっといます……

 はい、えーっと、幸人君でしょ、みなとさんでしょ、あとは……そうだ香澄さんもいます。


「先輩こそいつも私より早くに部室にいる様ですけど大丈夫なのですか?」


「あー、私は大丈夫だよ、部室に早く来るのも三年生だと受験で授業が少なくなるし友達と話してからでも部室に来るのは全然早いんだよね」


 香澄さんは勉強もできて友達もいるのに私には自生部以外の友達がいないなんて……


「そういえばさー、部員の問題だけど解決しちゃった」


 友達についての話が終わると次は部員についての話が始まります。

 そして、部員の話とは菫ヶ丘高校の規則として、部活動は五人以上で行うに関することですね。

 学校の規則は網羅している私なのです。なんていったって一年生の入学したての頃はずっとそればっかり読んでましたもの。規則は守るものですよね。


「うちの部って先輩達卒業しちゃってさ、新年度の時は二人で、鈴ちゃんにも新入生の勧誘お願いしてたんだけど、集まっても幸人とみなとちゃんの二人でこのままじゃあ廃部の危機だったじゃん?」


 この人は部の危機をなんて危機感無くお話するのでしょう?


「そこで私は考えました!」


 香澄さんがひらめいたという顔をしている時に何か良いことを発した記憶がないのですが大丈夫でしょうか?

 ここは言う前に止めた方が良いですよね。

 先ほどまで座っていた席を立つと意気込んで言葉を発します。


「あの、かすみ……」


「私の弟を部に入れたいと思います!」


 あー、言わせてしまった―


「ちょっとー、何で鈴ちゃん跪いてるのよー、私そんな悪いこと言ってないでしょー」


 その場のノリで跪いてしまったので香澄さんの話をよく聞いていなかったのですがなんといったのでしょう?

 オトウトヲブニイレル?


「ちょっと、大丈夫? 鈴ちゃん!」


 フリーズしている私を香澄さんは気を使って話しかけてくれますが……


「すいません、ちょっと頭を整理させてください」


「もう、鈴ちゃんはあわてんぼうなんだからー」


 香澄さんって弟さんがいたんですね? しかも、菫ヶ丘高校にいたとは……


「先輩の弟さんって男性の方ですよね?」


「もう、香澄ちゃんー、いくら男の子が苦手だからって私の弟を女の子にしないでよー」

 そうですよね、何当たり前のことを聞いてしまったんでしょう、いくら男性が苦手だからって……


「すいません、そうですよね……」


「幸人が入ってきても何ともなかったから、完治したものだと思ってたんだけどやっぱりまだ駄目だったんだね」


 幸人君の場合は出会いが普通とは違ったので何ともないんですよね。

 最初に優しい面を見ると私自身心を許してしまうんだと思います。


 まず初めにお読みいただきありがとうございます。

 毎度のこと瑞樹一です。

 日々体の衰えを感じながらも昔のことを思い出しながら書いている学園もの。

 果たして僕の通っていた高校には校則なんてあったのでしょうか?

 まあ、きっとあったんでしょうけどどこに書いてあったかなんて一切把握してませんでした。

 普通そうですよね?

 では、本日はこの辺で、次回も読んでいただけるように精いっぱい頑張らせていただきます。


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