ー皆川幸人の場合その23ー
「もう、いっそのこと調理はやめて別の物を一から考えてみるか?」
「もしも、それを思いついても二週間前から用意していたものよりも良いものになるの?」
「ッチ、じゃあ、どうしろって言うんだよ!」
「ちょっと、先輩も宗司君も今は言い争ってる場合じゃないですよ」
宗司と香澄先輩は苛立ち、みなとからは焦りが見える。鈴先輩はどうしたらいいのか分からない様でせわしなく周囲の状況を観察している。
ここで、冷静な奴はいなのかよと思うが、俺も別のことを考えている今、冷静ではないみたいだ。
何かいい案は無いのだろうか……
「じゃ、じゃあ、もう一度考えてみましょう、料理をやって今までの案より良いものを浮か…べれば……」
話しながらも、自分の案の現実味のなさに愕然としているのか、普段と比べて香澄先輩の声に覇気がない……
「「「「……」」」」
俺たちは昨日の元気が嘘のように静まり返ってしまった。
本当にどうしたらいいんだよ。なんかヒントないのか?
自己生活部だからこそ普段の何気ない生活にヒントがあるはずなんだが……
あれ、俺って普段どう生活してるっけ?
最近はみなとの事を考えすぎていたせいでその普段の生活もままならないのか?
いやいや、いつも朝起きて、制服に着替えてテレビ見ながら飯食って、朝ドラから今日のクッキングに変わる頃にみなとがうちのインターホンを押して二人で学校に行っている。
そして、帰りにはみなとと二人、スーパーで晩飯の食材買って、どっちかの家に帰るとその後は二人で飯作って、勉強して、ドラマを見ていると互いの両親が迎えに来るんだよ。
そうだ、俺はそんな生活送ってんだろ、それならそんな中に何かヒントがあるはずだ、考えろ、考えるんだ。
「もう、ダメですよ……」
まってくれ、みなと! 今思いつきそうなんだ!
「そうね、まだ時間があるからもしかしたらって思ったけど……考えても浮かんでこないわよね……」
香澄先輩も俺に考えるのをやめさせないでくれ!
「じゃあどうするんだよ?」
何で宗司まで終わらせようとしてんだよ! みんなそんな悲しそうな顔してんだよ!
「しょうがないから、最初に鈴ちゃんが言った意見で行きましょう」
まだ、終わってないだろ! 五人の自生部のイベントがこんな形で失敗していいはずないだろ。
失敗するならもっと大胆に失敗しようぜ、それこそ香澄先輩がいて、鈴先輩がいて、宗司がいて、みなとがいて、俺がいる自生部なんだろ。
俺の高校生活は始まったばかりなんだよ!
時間がない、なにか無いのか? 少ない時間でなにかできるものはないのか?
「じゃあ、そうし……」
あれっ? もしかしたらこれならいけるのではないのだろうか? 今は考えるよりも早くこの諦める流れを変える必要がある。考える前にまず言葉に出すぞ。
「すいません、一つ案があるんですけど、良いですか?」
そうして、俺は今思いついた一つの案を四人に話し出した。
なんだ、こんな身近なところに答えはあったのかよ。
まず初めにお読みいただきありがとうございます。
はい、瑞樹一です。
気づくとこの物語も57部大分書きましたね。
なんか中途半端なんですが、もう佳境に差し掛かっているんで振り返ってみました。
普段からラノベを読んでいるからという理由で書いている小説をここまで長くかけたことに喜びしかありません。
別にまで終わりではないので最初から読まずにここまで来てしまった方はじゃんじゃん初めから読んでくださいね。
というわけでいつものようにこんなくだらないあとがきまで読んでいただきありがとうございます。
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