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すれ違いの恋  作者: 瑞樹一
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ー沢渡宗司の場合その7ー

 そうだ、あのマンガ飯を再現するとなってくると食材の調達、鮮度と並んで最後の問題のレシピも大切になってくる。

 レシピは漫画の後ろに少ししか書いていない為、あの漫画ではよくわからない。きっと作者はまじめにレシピを考えてないんだろうな。

 そして、そのレシピを部員の誰が考えてきているのだろうか?


「はい、きちんと考えてきましたよ。幸人と一緒にね」


 それは芒原が考えてきたようで彼女のカバンの中から一冊のノートを取り出した。


「俺は最後に少し確認しただけでほとんどみなとが一人でやりましたよ」


「ちょっと幸人、そういうのは言わないでいいからさ」


 芒原は照れながらも取り出したノートを調理室のプロジェクターを使って全員に分かるように写した。

 おー、これはすごい分かりやすく書いてあるな。映し出されたノートには二Pに渡ってイラスト付きで書いてある。

 一見ガサツそうだけどこういった繊細なところもあるんだな。

 失礼だな、オレ。


「さすがみなとちゃん、きちんとお願いしたことはやってくれるねー」


「新入生の歓迎会と言われちゃったら、きちんとやってこないわけにはいかないのでやってきましたよ」


 新入生って芒原もそうだろうに……

 芒原ってちょっとツンツンしている所があると思うがそこが癖になりそうだな。

 てか、きっと姉はもう癖になっているんだろう。


「まあ、これで材料とレシピも揃ったわけですし、作りましょうよ」


「そうね、時間もそんなにあるわけじゃないし始めよっか。あっ、でもその前にペアはどーしようかなー」


「今日はオレとみなとが先輩たちに教えるので先輩たちと宗司の三人で一緒になってもらってもいいですか?」

 そういうと、皆川は先ほどのプロジェクターを切り、オレたちと調理台を挟んで向かい側に移動した。

 オレがいる調理台と向かい側の皆川と芒原のいる調理台を使って料理をするみたいだ。


「てか、教えるって一年の皆川と芒原が教えるのか?」


「それはまあ、察しなさいよ、あんた」


 確かに姉ちゃんは料理できないし、天河先輩はやっぱりお嬢様であったし、この二人はオレの想像通りあるだろう。


「何もできなくて、申し訳ありません……」


 オレの言葉を聞いたからなのか、天河先輩は少しずつオレと姉さんの近くから遠ざかってしまった。


「ちょっと、宗司、あんた、謝りなさい」


「すいません、天河先輩、悪気はありませんでした」


 まさか、天河先輩がこの程度の軽口で凹むほど打たれ弱いとは思わなかった。

 扱いには気を付けた方がよさそうだな。


「鈴ちゃんもいつまで小さくなっているのよ、宗司も謝っているし許してあげて」


「そうですよ、鈴先輩、鈴先輩は料理できなくてもほかが優れているし大丈夫ですよ」


「えっ、それはどういった意味ですか?」


 これはさっきも芒原で見たぞ、なるほど、天河先輩も皆川から褒められるのに弱いんだな。

 なんだろう、オレいらなくない?


「まあ、私も鈴ちゃんのいいところはいっぱい知ってるし、皆の良い所もいっぱい知っているわよ」


 何が何でもこの話をもう終わりにしたいという心の声が聞こえそうだよ、姉ちゃん。


「話もまとまったことだし、調理を始めようかね、さあ、幸人とみなとちゃん私たちに料理を教えて見せなさい!」


 お前が勝手にまとめたんだろうという声が他の三人から聞こえてきそうだ……

 いくら上から目線で話そうがお前は教えられる立場なんだよなー



 まず初めにお読みいただきありがとうございます。

 はい、瑞樹一です。

 今日はちょっと飲み会後で元気がそんなにないのであとがきはこのくらいでお許しください。

 

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