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すれ違いの恋  作者: 瑞樹一
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ー沢渡宗司の場合その3ー

「で、どうだった部活動は?」


 初めての部活が終わるとオレと姉ちゃんは岐路についていた。


「どうだったも何も今日はなんもやってねーじゃん。ただお互いの自己紹介で終わっただけだし」


 今日は姉ちゃんに呼ばれるまま部室塔の自生部まで行き、姉ちゃんに促されるまま馬鹿をやっていただけという印象だった。


「確かになー、でもいつもあんな感じだし、私から見た感じだと馴染めてたんじゃないの? 部活初心者の宗司にしてわさ」


「部活って言っても先輩は姉ちゃん入れて二人だし、同い年の奴だって二人だから、そんな堅苦しくなくていいんじゃねーか? あれなら毎日いけそうだよ」


 中学は帰宅部であり、上下関係というものを全く経験してこなかったオレの上下関係の印象というものは先輩は後輩を奴隷のように扱い、何か問題があればすべて後輩のせいにするというものだと思っていたのだが実物は違った。

 後輩の為、積極的に動いてくれ、オレにも丁寧な態度で接してくれた鈴先輩。

 知らない人間であるはずのオレにも普段は苦手であるのだろうが、楽し気に接してくれたということもあり、自生部なら楽しく過ごせそうだ。

 でもオレって姉ちゃんに奴隷のように扱われてるし、何かあればすぐオレのせいにされ今まで母ちゃんと父ちゃんに姉ちゃんの分も怒られまくってるからな?


 結論:姉ちゃんがいない自生部なら楽しくやっていけそうだ。


「あれ、前のセリフと結論違くない?」


「オレの思考をナチュラルに読むなよな、変なこと考えらんないだろ」


「あんたと何年一緒にいると思ってるのよ、宗司の思考を読むのなんて余裕よ」


 これが一方通行なのが困るんだよな、何で姉ちゃんの思考は読めないのだろう?


「それは宗司がまだ私と同じゾーンに入れないからだよ」


 なんだろう唐突なバトルパートなのか? 修行とかしちゃうのか?


「はー、まあ楽しそうだよ。あの部活なら、取りあえず姉ちゃんの頼みは聞いてやるよ」


「宗司がそう言ってくれるなら良かったけどさ、まだ部活動はほとんど始まってないんだから、今日は自己紹介だけだったし、問題は明日からなんだから」


 明日ってさっき話していた料理だろうか?


「明日は宗司にとってもおいしいもの食べさせてあげるから待ってなさい、それこそ今の何倍も自生部にいたくなるようなものをね」


 なんだろう? 最近父ちゃんの単身赴任とそれについて行った母ちゃんは自宅不在の為、擬似二人暮らしを経験しているオレに言わせれば……


「姉ちゃん、料理下手くそじゃん」


 気分が乗った時だけオレの制止を振り切って料理をするのだがそれは食えたものではない。

 基本オレが持っている料理マンガに触発され、その漫画に描いてあるレシピにしたがって作るのだがその漫画では入手困難な食材を使い、材料などは大雑把にしか書いていないため、それは参考になるなんてものではない。

 そのため姉さんが作ったものは基本的に見てくれは良いのだが味はいまいちというものが基本だ。


「だれがお姉様の料理に期待しろって言ったのよ、料理のうまいのは私以外の誰かよ」


 料理のうまい誰かか……、誰なんだ?

 天河先輩は姉ちゃんの話ではお嬢様って言ってたしお茶を入れるのは上手そうだけど、料理となるとどうかわからない。

 芒原は見るからにがさつそうだし、皆川は男だし料理が出来るとは思えない。

 誰なのだろう料理が出来るやつというものは?

 もしかして、今日いた部員以外にもいるのだろうか? いや、それだと部員不足というのに説明がつかないしな。


「わかった、家庭科の先生だな」


「あんたの馬鹿さ加減は恥ずかしいわね」


 まず初めにお読みいただきありがとうございます。

 どうも、瑞樹一です。

 こんばんはちょっと投稿するのが遅くなってしまい、少しやってしまった感があります。

 皆さん、申し訳ありません。

 あと、いつもお読みいただきありがとうございます。


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