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元〇〇と呼ばないで!  作者: じりゅー
元三章 じょうちゃんの秘密
25/112

元二十五話 親子で変態だと思ってたら恐ろしい何かが放たれた

 

「変態の血は受け継がれてるんですね…」


「変態ではなくただの好みだ!私はともかく母は普通だ!」


 方や社会人、方や小学生と随分歳の差が離れている2人だったが、そこには複雑な家庭事情と城司姉妹の母の性癖があった。

 …まあ、簡単に言えば憂佳の母が離婚してショタっ子染みた男と再婚したってだけだけど。夫婦の年の差は10歳だとか。

 昔見たテレビで歳の差結婚の特集をやってた時のことを思い出したからそこまで衝撃は受けなかった。

 後、憂佳は親元を距離的な意味でちょっと離れて一人暮らし中らしい。通りで誘拐中にじょうちゃんと会わなかったわけだ。


「母はショタコン、娘はロリコン…世も末ね。」


「わ、私ロリコンじゃないもん!」


「どうかな?初対面で俺を撫でたがってたし。」


「それは普通じゃない?」


「え?」


「普通でしょ。」


「え?」


 俺撫でたくなるの普通なの?


「マナ、鏡は見ないの?」


「歯磨く時くらいなら。」


「見てて自覚無しなんですね…」


「……まあ、庇護欲的な何かはあるかもしれない。

 でも、そんな気やすく女の子に触れるかよ…最悪事案だぞ?」


「ヘタレの発言ですね。」


「そうね。」


「うるせー、触ってなくても捕まる世の中なんだ。チキンな位が丁度いいんだよ。」


「…男ならともかく、マナなら別に捕まりそうでもないが。」


「あーいや、ほら、アレだ。ただの例えだよ気にするな。」


「なんで男で例える…」


 いやまあ中身男なんで。


「それより憂佳姉ちゃん。一つ訊きたいんだけど…」


「…なんだ、そんな禍々しいオーラを出して。

 そんなもの出さなくても答えてやるから引っ込めろ。」


 じょうちゃんは真顔だった。

 その表情は何も映していないはずなのに、恐ろしい何かを感じるのは何故だろうか。


「さっきマナちゃんがファーストキスって言ってたけど…

 憂佳姉ちゃんとマナちゃんって、どういう関係なの?」


「そ、それは」

「ストップです憂佳さん!

 …嫌ですね、憂子ちゃん。ファースト・キースさんですよ。人の名前です。外国人です。キース家のファーストさんです。ゲームでこてんこてんにやられてたんです。」


「……そう。」


 憂子って誰だっけ?あ、じょうちゃんか。

 じょうちゃんから発せられる恐ろしい何かが薄れていく。

 リリナの言いくるめが成功した事に安心する。姉が誘拐事件を起こしたなんて俺も言いたくない。出来る事なら俺も隠ぺいに協力していた。その前に解決したけど。

 ちなみにじょうちゃんはリリナと鴨木さんには面識はある。俺が放課後猫を愛でに行ったときに付いて来て、じょうちゃんとばったり遭遇したからだ。お互い割と友好的な関係を築けている。

 …その時制服で俺が高校生と知られ、驚かれたことにショックを受けた。歳の差婚には何も感じなかったのに。


「そこの女は?」


 恐ろしい何かがまた強さを増した。


「そ、そこの女?

 私のことなら、マナの友達の詞亜だけど…」


「付き合ってるの?」


「え、ええ!?つ、付き合う!?

 なな、何言ってるの?お、女の子同士で付き合う訳無いじゃない…」


「ふ~ん……」


 詞亜はなんでそんなに動揺してるんだよ。じょうちゃんメッチャ怪しんでるじゃねーか。


「本当に付き合ってないから。」


「ならいいや。」


 俺のフォローにより恐ろしい何かは完全に霧散した。流石に本人が否定すれば信じてくれるらしい。


「じゃあ、マナちゃんは私のお嫁さんね!」


 なんでそうなる。


「可愛いし強いし、お嫁さんには最高だよ!」


「おい何とかしろよ憂佳、お前の妹だろ?」


「私だって嫁に貰いたい!」


「駄目だこの姉妹早く何とかしないと。」


 憂佳(変態レズロリコン)に頼んだ俺がバカだった。


「わ、私だって…」


「あ!詞亜さんも参加ですか!?ファイトー!」


 なんでやねん。

 っていうか止めろよ元女神リリナ。この流れに乗らないだけまだまともなんだろこの状況においては。


「残念だけど、俺はお嫁には行かない。」


 女子のお嫁さんとか何それただの男の娘。

 残念ながら俺はTS娘だ。嫁にもらうなら守にしな。彼女いるけど。


「じゃあ、私がお嫁さんになる!」


 すぐにあげちゃってもいいさと逆転できる発想力。波紋紳士の父親もびっくりだ。


「なら私は養う!」


「ゴメン、お前と暮らすのは無理だ。」


 でっかいトラウマがあるからな。


「そうか……自業自得とはいえ、堪えるな…」


「自業自得?」


「あーその」

「泊まりに行って寝相が悪かったって、マナさんが言ってましたね!

 寝ぼけてマナさんの布団に入って、寝相が悪すぎてマナさんを押しつぶしたとか!」


 よく瞬時にそんな嘘思いつけるな。

 実は未来予知してじっくり考えていたのだろうか。


「マナちゃんの布団に…?」


 あ、雲行きが変わった。


「間違っちゃったんだからしょうがないじゃないですか!

 なんならどうですか?憂子ちゃんもマナさんの部屋に泊まってみては?」


「良いの!?」


 なんで本人の意思を無視して泊めようとしてるんですかね。

 しかも俺の部屋に泊めようとしてるだろ。話の流れで分かるわそんなん。


「はい!私はオッケーです!」


「俺の意見は!?

 …まあ、良いんだけどさ。良いんだからそんな泣きそうな顔しないでくれ。家主に許可も入れずに泊めようとしたリリナに対するツッコミだから。じょうちゃんを拒絶したわけじゃないから。」


「本当?」


「もちろん!」


「やったあ!」


「……ついでに、私も」

「ただし憂佳、テメーはダメだ。」


「…だと思った。」


 当たり前だ。未遂とはいえ襲われた相手を無防備に泊めるか。

 例え縄で縛りあげるという条件を付けても駄目だ。縄を抜け出して夜這い掛けるくらい造作もなさそうだし。






 その後は少しの間五人で談笑して別れた。


「いきなりだったけど楽しみ!」


 じょうちゃんは早速今日泊まることになった。親御さんには憂佳が連絡するらしい。


「私も楽しみですよ。

 マナさんは?」


「ああ、楽しみだ。」


「…もしかして、ロリコンだったんですか?」


「な訳あるか。俺がロリだ。」


「…実は結構楽しんでませんか?TSライフ。」


「かもな。」


 二週間目で男に戻りたいかどうかで悩むくらいだしなぁ。意外と楽しめてるのかもしれない。まあ、戻れないから諦めて楽しもうとしてるのかもしれないが。

 流石に三週間も経てばこんなジョークも言える程女の子扱いに耐性が付いてくる。ついでにトラウマは鴨木さんと仲直りした辺りから緩和している。

 女の子の日が怖い四週間目。リリナに言われてナプキンも既に購入済みなので準備は出来ている。覚悟は出来てない。

 …この体でもやっぱり産めるらしい。

 例えTSがばれても男共の牽制になるし良いじゃないですかーとかなんとか言われたけどなんか嫌だ。産めないからってやられまくって良いんですかって?もっとどころか死ぬほど嫌に決まってる。


「…友達が泊まりに来るんだ。楽しみじゃない訳が無いだろ。」


「かなり間がありましたね。どんな臭い台詞を言うのか考えてたんですか?結局シンプルに来ましたけど。」


「違うわ。」


 回想に浸っていただけだ。

〇〇〇〇「逆に考えるんだ…あげちゃってもいいさと。」

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