7話少女は己の実力を知る
冒険者と一緒に奥にある練習場に着きました
中には、数人が、練習しているのがちらほらと見えます。
「おい、コッチだ」
そう言って、真ん中の練習場に入って
お互いに、向き合うようにし武器を構えます
そして、審判役のヒトがその間に立ちます。
「おい、また始まったぞ。バランの新人
イジメ。」
「今回は女の子かよ。可哀想に。」
「1度でもいいから、あいつが負けるとこ
見てみたいぜ。」
「無理だな。あいつはランクD。新人には
辛すぎる相手だな。」
ボソボソと会話が聞こえてきます。どうやら
あまり評判のいいヒトではないようです。
「ルールは、どちらが負けを認めるか
戦闘不可能と判断するまで続けます。相手を死亡させた場合は反則負けとみなします。」
審判役のヒトがルールを説明し終えて
戦闘が開始しました。
「いくぜ、オラ!!」
開始直後に、剣で攻撃してきますが、
はっきり言ってめちゃめちゃ遅いです。
私は、余裕を持ってかわし、相手のお腹に
蹴りをいれこみます。
「うぐ!」
相手は、痛みで数歩、後ろに下がりますが
その隙を、見逃さず思いっきり踏ま込み剣先を喉に突きつけます。
「しょ・・・勝負あり。」
『オォォォォォォ!!』
審判の宣告後、周りから歓声が上がります。
「おい、バランを新人が倒したぞ!」
「ズケェなあの子!うちのパーティに
勧誘したいくらいだぜ!!」
「あいつ名前は何て言うんだよ」
その頃私は、自分の実力に驚いて頭が
真っ白に染まっていました。
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「おめでとうございます。あなたはランクD
に認定されました。こちらがあなたのギルド
カードとなります。これからも頑張って
下さい。」
試合終了後、カウンターからカードを
もらってすぐにグレンさんの元に向います。
もしかしたら、頭を撫でてもらえる
かもしれない。
そう思いながら。




