↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
堕ちた英雄騎士  作者: CSS
第5章魔導都市ペンドラゴン
PR
68/84

59話病室×夢×現実

目が覚めると白い天井が見えた。僕は上半身だけ起こして窓から景色をみる。いつものペンドラゴンの街並みに近くに学園が見えたところどうやら治療院の病室らしい。僕は、手を見る。初めて魔法を使った時の感覚がまだ、忘れられない。あの時は興奮していて曖昧だったがこうやって落ち着いて考えていると魔法の恐ろしさがよくわかる。リーオが最後に放ったのは水属性の中級魔術。本来なら、水属性に効果的な属性の同クラスの魔術を放たななければならない。でも、今回は水属性に相性のいい炎属性で簡単に勝ってしまった。

(これで、まだ初級・・・)

これが、中級、上級となったらどんな風になるだろう。それは、自然の災害となんら変わりないんじゃないだろうか。今、自分がいかに危険なもの手に入れてしまったのかよくわかる。

(これが、先生が言っていた覚悟・・・)

最初に先生が言っていたことを思いだす。きっと先生はこのことを言っていたに違いない。僕は、これからどうすればいいのかよくわからなくなってしまった。

(ここで、悩んでいても仕方がない。)

気分転換に散歩でもしようかとベッドから下りようとすると足付近で何かに乗っかている。そこを見ると、パースさんが僕の足を枕にして静かに寝息を立てて眠っていた。

「ぱっパースさん!?」

「・・・んぁ?」

僕が驚いて声をあげるとパースさんは眠そうな目を擦りながらゆっくり身体をあげる。ようやく頭が冴えてきたのか僕と僕の足を交互に見て徐々に顔を紅くそめて。

「キャァァァァァァァァァ!!」

「ゲフーー!!」

悲鳴を上げながら思いっきり僕を引っ叩いた。僕は、ベッドから見事に仰け反ってベッドから地面へ頭からぶつかる。

「ちっ違うのステロくん!!これは、そのステロくんを見ていたらとかそんなのじゃないの!!私は、そんなはしたない女じゃないの!!」

パースさんが何か言っているが僕には聞き取れなかった。

「あれ、ステロくん?ステロくんー!!」

「なっ何故に?」

パースさんが、僕の名前を呼ぶ声が徐々に小さくなるのを聞きながら僕はその一言を言って2度目の意識を失った。





「ここは、どこだろう?」

目が覚めると、病室ではない別のところに立っていた。辺りは一面花畑で大きい川が流れている。

「キレイだなー」

川の近くまで行き水をすくう。色は、透明で冷たくてとても、気持ちがいい。このまま入ってしまいたい。

「ステロー、ステロー」

足を水につけようとした時に反対の岸から誰かに呼ばれる。そのヒトの輪郭は曖昧で揺らいでいた。

「お前はまだ、コッチに来てはいかんぞー」

「あなたは一体誰ですか?」

僕の問いかけには応じない。近寄って姿を見ようと川に入ると急に岸が伸びてヒトが見えなくなってくる。

「ちっちょっと!待ってーあなたは一体!?」

急いで、川を渡ろうとするけど距離は一向に離れていくそうして、辺りは暗くなっていき何も見えなくなる。




「は!?」

僕が、目を開けるとさっきまでいた病室の天井が見え辺りは夕暮れに染まりつつあった。不思議な夢を見ていたような気がする。けど、どうして日が暮れているんだろう。確か、起きた時はまだ、昼だったような気がする。いつの間にか眠っていたのだろうか。けど、何故か思い出そうとすると頭が痛くなって思い出せない。不思議な夢を見る前に恐ろしい夢を見たが夢だからそれは関係ないだろう。

「あっ目が覚めたんだ。良かった〜」

病室のドアが開き水を入れたコップを持ってきてくれた。でも、何だろうパースさんの声を聞くと異様なほど冷や汗が止まらない。きっとあの夢を見たからだろうか。

「はい、お水。喉、渇いているでしょ?」

パースさんは、そう言ってコップを僕に差し出してくる。僕は、お礼を言ってコップを貰いコップに口をつける。冷たい喉越しで渇いていた喉を潤してくれる。すぐに、全部飲みほしてしまい空になったコップをパースさんに返す。そして、お互いに無言になり空気が重くなる。

(きっ気まずい。どうにかこの空気をなんとかしなくては・・・)

「さっき、怖い夢を見たんだ。その夢でね僕はパースさんに頬を引っ叩たかれていたんだ。おかしいよね!パースさんがそんなことするはずないのに。」

僕は、空気を変えるためにさっき見た恐ろしい夢の話をした。そして、全て話を終えて笑顔でパースさんを見る。

「・・・」

パースさんは僕から目を逸らしていた。その行動で全てを悟ってしまった。

「・・・ごめん。」

「いえ、こちらこそ。」

そこから数十分間僕たちは喋ることができたのは完全に日が暮れたころだった。パースさんは家に帰宅し僕はここで一晩すごすことにした。まだ、疲れがとれていなかったのか横になった途端に睡魔が襲う。何か大切なことを忘れていたような気がするけど特に意味がないと考えてそのまま寝ることにする。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。