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堕ちた英雄騎士  作者: CSS
第5章魔導都市ペンドラゴン
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49話門の前で

『ダークフープ』を乱用して数ヶ月の距離を僅か、1週間で踏破する。空高くそびえてる白い塔が見える。

「いろいろ、疲れたわ。」

確かに、2週間歩き続けた後で『ダークフープ』を使えばいいと気がついた時の疲労感はなかった。

「とにかく、入るぞ。」

おれたちは、都市は城塞で囲まれており唯一、門だけが出入口になっている。おれたちは、眠そうに欠伸をして見張りをしている門兵のところまで移動する。やがて気づいたのか真面目な顔をする。

「通行料は、1人銅貨5枚です。」

簡単に言った門兵のとおりに銅貨を差し出すと顔をしかめる。

「騎士様、いつの時代のヒトですか?」

「何?銅貨5枚じゃなかったか?」

「そうですけどね。これ、イレン銅貨じゃないですか?」

イレン銅貨。リターナー王国で造られている銅貨だ。

「あぁ。これでは、ダメなのか?

「確かに、その銅貨は随分昔まで使ってましたけど今は、このキレス銅貨っていうのを使っているんです。」

そう言うと懐から銅貨を取りだしておれに見せてくる。銅貨の形は変わらず円形だが中央に剣を持つ乙女が彫られている。新しく造られた銅貨を見ていると横からキリーがつっついてくる。

(ちょっと!あんた!何でそんな古いものしか持ってないの?)

小声で、聞いてくるがこちらもまさか、新しく造られたとは知らなかった。それに、ペイでパナウェイでリーザに渡した時は、何も問題もなく使えた。

(しかし、ペイでは何も問題もなく使えたぞ?)

(あそこの領主が大の貨幣好きで特別に許可されていたのよ。)

訳がわかったのはいいが、そうなると持ち合わせがない。

「すまないが、生憎これしか持ち合わせがなくてな。換金出来ないか?」

門兵は、困ったような顔をして少し上司に聞いてくるのでここで、お待ちくださいと残して中に入っていく。数十分待つと門兵は戻ってきた。

「お待たせしました。換金は可能らしいです。」

そう言うとおれを部屋まで案内する。部屋は、質素だが、結構、幅広く造られておりテーブルと椅子が置いてある。普段は、門兵の休憩所になっているらしい。椅子に座っている男が換金する貨幣を検査する検査官らしい。おれは、そのヒトに銅貨と少しの金貨と銀貨袋に入れてテーブルに置く。全部換金しようと考えたがそこまで、必要にはならないしここで、怪しまれては困るのでやめておいた。

「失礼します。」

検査官は、袋から貨幣を出して1枚1枚丁寧に調べる。以上がないと判断したのか袋に戻した。

「特に問題はありませんでしたので換金させていただきます。しかし、換金代として銅貨3枚を引かせていただきます。」

ついでに、2人分の通行料も引いてもらう。検査官は部屋を出て数分すると袋を手にして戻っくる。

「お待たせしました。」

袋を貰って中身を確認する。特に問題は見られなかった。おれは、それを持って外で待っていたキリー所まで行く。

「どお?ちゃんと出来た?」

「あぁ。特に問題はない。」

そして、門番が合図を送り巨大な門が開き始める。

「ようこそ。魔導都市ペンドラゴンへ。」

門番が門が開ききったと同時に言った。そして、おれたちはペンドラゴンへ足を踏み入れる。

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