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堕ちた英雄騎士  作者: CSS
第4章タイナノド平原の戦い
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37話ナナリアの決意

疾風の如くの速さで亜人たちを蹂躙する

騎馬隊にナナリアが並走する。

「さぁ!後悔し地獄に落ちなさい!!」

素早い突きを繰り出しに次々と亜人たちの

身体に穴が空く。

「くそ!何だってあいつは!?」

「やってやる!殺ってやるぞ!おれは!!」

しかし、亜人たちもタダで殺られるわけには

いかずナナリアに決死の攻撃をしかける。

「はぁ!!」

「グア!」

「ぎゃ!」

その決死の攻撃さえも届かず血の花を

咲かせる。

「この程度か!亜人!!」

「この化物がぁ・・・!」

横からきた短剣を避け相手の顔に穴を

開ける。

「ふん!所詮は、獣か。」

その時、殺気を感じ右に避ける。

後ろから、雷を纏った刀がさっきまで

ナナリアがいた地面に当たり地面が少し

割れ破片が飛び散る。

「これ以上、拙者の同胞たちを殺させるわけ

にはいかぬ。」

かみしもを身につけ銀色の髪を

後ろに結い頭に狐耳を持った獣人が怒りを

隠そうとはせずナナリアを睨みつける。

「イソリ団長!!」

「雷の騎士団団長イソリが助けに

来てくれた!!」

「これなら!あの女騎士も!!」

イソリの登場により兵士たちの士気が

上がる。

「こやつは、拙者に任せて騎馬隊に

専念せよ。」

そう言ってイソリはナナリアを見る。

「さて、死んだ同胞の仇討ちをさせて

貰おうか。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私は、とても歓喜していた。

(さっきまでのとは違う。)

先ほどの斬撃、あの攻撃はギリギリまで

気づくことが出来なかった。

威力も桁違いに違う。力任せに振るうのでは

なく身体の芯から放っていた。

(この狐だったら、私の実力を知ることが

出来る。)

生まれた時から、父と比べられていた。

父は、武術にとても優れ戦でいくつもの

武功を、あげていた。

そんな、父の娘として生まれた私も

騎士の道を歩むことを義務付けられた。

別にそれは苦にならなかった。

むしろ、喜んで進んだ。いつか、あの父を

越えたいと思っていた。

そのために、必死に練習した。

力では、まず男には勝てない。だから、

力ではなく技術を鍛えた。

誰よりも早く技を繰り出すために。

力よりも、強くなるために。

そして、その努力の積み重ねによって

騎士学校の首席の座を手に入れた。

でも、それだけじゃ意味がない。

父を、越えるためには戦でも実力を

示さなければならない。

(この狐を倒さなければ父上越えることなど

絶対に出来ない。)

悪いが、父を越えるための礎になって

もらうぞ。


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