23話止まるカモメ亭
ハナと別れおれは、待ち合わせ場所である。
宿につく。すでに、2人は、先に来て
待っていた。
「あれ?ハナさんは?一緒じゃないん
ですか?」
「あいつは、家族のところに行った。
今日は、帰ってこないだろう。」
リーザに簡単な説明で終わらせる。
「そうなんですか。あれ?レンズさんは
家族に会わなくていいんですか?」
「あはは。私の家族はここには
いないんだ。」
レンズが苦笑いを浮かべながら言う。
「すっすいません。」
「イイの。イイの。もう結構、前の話
だから。さぁ!ここが、私達が泊まる宿
『止まるカモメ亭』だよ。」
レンズが、話をやめて宿に入る。おれたちも
レンズに続いく。
「いらっしゃい!ようこそ!
『止まるカモメ亭』へ!!」
おれたちが、入ると恰幅のいい男が
声をかける。
「ここで、泊まりたいのだが」
「はい!朝食付きで銀貨1枚。夕食は
別料金となっています。」
男は、笑顔で説明する。
1泊で銀貨2枚が、相場だったはずだから
そう、考えると安いだろう。
「2部屋頼む。おれの朝食はいらない。
2人分だけで良い。ついでに、2人分の
夕食も頼む。」
10日ほど、ここに滞在するつもりだから
その分の金も先に払っておく。
「わかりました。夕食は、作りしだい
こちらで、お呼びします。では、部屋に
ご案内します。」
男の案内についていく。
「グレンさん。・・・夕食、食べないん
ですか?」
リーザが、唐突に聞いてくる。
「あぁ。帰りに食べたからな。」
「でも。朝食もいらないって・・・」
「朝は、食べないんだ。」
それから、会話は無くお互いの部屋に
別れた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私は、ベッドに座って考えていました。
「何、考えているのリーザ?」
レンズさんが、ベッドに寝転がりながら
聞いてきます。
「・・・グレンさんが、食べたところ
見たこと私、見たことないです。」
「あー。確かに。私も見たこと無いかも。」
そう。私は、グレンさんと長く旅を
しているけど食べるところや寝るところを
一度も見たことがない。
「グレンさん。いったいどうやって
生きているんでしょう・・・」
「うーん。よくわかんないけど。
もしかしたら、あれが、関係してるかも。」
頭を掻きながらレンズが言います。
「あれ?」
「ほら、あの巨大な魔物を殺したあれよ。」
レンズさんの言葉で、思い出します。
あの時のグレンさんは、とても怖かった。
まるで、『死』という言葉を体現したような
不気味で得体の知れないそんな力。
「・・・グレンさん。何を隠して
いるんだろう。」
「さぁ?誰にでも1つや2つヒトに隠したい
ものはあるでしょう。」
「それでも・・・私は、知りたいです。
レッドさんのこと。」
私は、うずくまりながら言います。
「ねぇ。グレンさんのこと好きなの?」
突然、レンズさんが言い放ちます。
「はへ!?ちっ違いますよ!!そっそんな
ことまったく・・・」
「怪しいなー?」
「だから、違いますってー!!」
この夜は、一睡もできませんでした。




