エピローグ
また、影が集まっていた。
「・・・おいどうなっている?」
影を1人が怒りを顕にしている。
「・・・わからねぇ。急に反応が途絶えた。
急いで反応が消えた場所に行ってみたが
壊れた村以外何も残ってなかった。」
「何よ。失敗してるんじゃない。
情けないわね。」
その影は、何も言えなかった。
「もういい。終わったことは仕方ない。
・・・だが、これ以上の失敗は許されない。」
「えぇ。そうね〜」
「こうなっては、計画を次の段階に
進めるしかない。」
その言葉に2つの影が反応する。
「・・・本気か?」
「あぁ。問題はいろいろあるが、仕方ないだろう。」
「まぁ。反対はしないけどね。
でも、私の場合、あの年増エルフを、
どうにか出し抜かないといけない
わけだけども。」
「勇者の仲間か・・・」
「えぇ。あの女のせいで、迂闊に
行動できないの。」
影が、嘆息を吐く。
「だが、何とかしてもらうしかない。」
「無茶、言うわね。」
「無茶でもやってもらわなければならない。
。おれたちには、もう後はない。」
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あの、魔物との戦闘後は、特に問題は
なかった。
そして、数日歩き、パナウェイが見えてきた。
「やっと、やっと戻ってこれた!」
「長かったとても、長かった・・・」
亜人2人が故郷を見て涙を流している。
おれは、少し複雑な感情になる。
「グレンさん。どうしたんですか?」
「いや、もしかしたら知り合いが彼処にいるかと思うとな・・・」
「亜人に知り合いがいたんですね。」
「あぁ。昔に少しな・・・」
正直、あまり会いたくない。
いや、『あいつ』に会わせる顔がない。
おれは、『あいつ』がいないことを
願いながら歩いた。




