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ボクが異世界?で魔王?の嫁?で!  作者: らず&らず
第1章 チェンジリング
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第20話 それがアノ人の流儀!冒険者始めました

 今ボクは着せ替え人形になっている……何故?どこで選択肢を間違えた。


 冒険者ギルドへ飛び込む寸前、ルナが奴隷の服以外何も装備していない事を思いだし、急遽服屋に入ったところまでは良かった。

 そこは冒険者ギルドに一番近いお店で、防具屋と隣り合った服屋が店の中で繋がっていて夫婦で営業してるお店だった。

 今のルナは二つ折りの布に切れ目を入れて頭を通して腰で結んだだけの状態で、さすがに何もはいてないのはまずいと思い適当に選んでこの店に入ったのだ。


 店に入って店番をしていたお姉さんに大銀貨を見せ、『適当に冒険者風の服装を見繕ってください』と言ったところルナと一緒に奥の部屋へ通される。ロズマリーさんには後で半分渡す予定だったけどラビッツブレードの現物支給か売ってお金に変えて渡そう、もしくは宿に客として泊まるとかね。


 始めは良かったと思う、服を持って来て並べてくれるだけで後はセルフでどうぞって感じだった。

 問題が発生したのは、ルナとボクが浄化の生活魔法を使い体を綺麗にしてから服を試着しようとしたところでルナが服を嫌がり、奴隷の服の上からマント一枚で済まそうとした時に起こった。

 服屋の店主であるガーネットさんが帰還したのだ……後は買いに来た客を適当な格好で出す訳にはいかないと言う主張のもとOKが出るまでひたすら着替えて脱いでの繰り返しだ。

 途中からルナは諦めたのかボクと同じなら何でも良いと言った感じで、尻尾の毛づくろいを始めてしまう。

 結局防具屋の店主・旦那さんも部屋の扉越しに加わり少し厚みがある硬い皮製ベストを二着購入する事になる、おまけでルナ用に白いワンピースを付けてくれるというので粘って下着を一人四枚ずつの合計八枚付けても貰えるように交渉すると服屋の店主に褒められた。何故?

 ルナの耳と尻尾を見てルナとボクを一緒に抱きしめてくれる、どうやら『妖精(忌み子)悪戯』と言って迫害しているのは主に貴族様らしく、ボクの黒髪と黒瞳を見て貴族様なのに『妖精(忌み子)悪戯』の奴隷を大事にしていると思われた様だ。

 そのまま勘違いさせておくのも悪いので素直に話すとまた抱きしめられた。

 今後お得意様になってくれるなら、全部まとめておまけ付きで大銀貨1枚で良いと言われ購入する事に決める。

 相場がわからなかったけれど部屋の扉を開けて『待ってくれ! それじゃ大損だ!』と言いながら入ってこようとした旦那を殴り倒し『またおいで!』と送り出してくれたガーネットさんを見る限りじゃ凄くお安く手に入れたみたいだった。



 冒険者ギルドの前まで急いで戻り入り口で深呼吸していると、中からロズマリーさんが出てくる。


「カナタ……いったい今まで何してたんだい! メアリーを迎えに行かせても疲れて眠っているから明日にしてくれって言われたよ」

「洗礼が終わってからは、マリアさんに悪戯されてました……」


 心配してくれるロズマリーさんには悪いけどジョークの一つも言いたくなる、あの時考えるのを止めずに教えて欲しかったよ!


「それなら仕方が無いね、そっちの子はどうしたんだい?」

「仕方が無いんですか……この子はルナと言います、ボクの相棒です」「ワンッ」


 今犬みたいに鳴いた様な……猫・狼獣人だよね?喉がまだ治ってないから声が出ないのかもしれない、登録を急ごう。


「悪戯をするのは気に入った証拠さね、あたいも酷い目にあったよ……」

「先に言って欲しかったです、それより登録を急ぎましょう」

「そうだねぇ、ロッティがおかしいけど気にするなよカナタ!」


 あぁ、そういえばロッティはあの時裏で待機してたんだっけ、放置プレイしてしまったみたいだね。



 冒険者ギルドに入ると昨日と同じギルド職員の面子がカウンターに居る、左から二番目のカウンターの前は空だ。おかしい、真ん中の列も空になっている、一番右のおっちゃんのカウンターが一番多いと言うかおっちゃんの列以外人が並んでない?

 原因を探ろうとすると原因からの反応が有った。ロッティがカウンターを両手で叩いてこちらを睨んでいる……他の冒険者は音が鳴るたびビクビクしている。


「やぁ、ロッティ御機嫌麗しく……」

「何故です! 何故私を選んでくれないの……私よりそんな子供が良いの!」


「痴情のもつれかよ」「あんなに機嫌が悪いのは始めてみたぜ」「あの坊主やるな」


 外野が騒がしいけどカーナさんに失礼な事を言ってるやつが居るので訂正する。


「外野は黙っててください、ボクは女の子です……」

「無いは……」「あぁ、無い無い」「それは無いだろ」

「本当に女の子ですから! ロズマリーさんに聞いてもらえばわかりますよ」


 そんなにほとばしる男気オーラでも見えるのか、カーナさんには悪いけどボクはいつの間にか成長していたみたいだ。


「「「そんな【絶壁】じゃあな・・・」」」

「そっちですか……」


 これは個性です、そうです希少価値です。カーナさんが起きたらマッサージする事をオススメしよう。


「私がどんな思いで裏に居たと思っているの……あなたの為なら奴隷にだってなる! 全て捧げる覚悟をしていたのよ!」

「ボクは知らなかったんだよ、それにロッティ既にマリアさんの奴隷じゃ……」


 火に油を注ぎそうな気がしたけど、言っとかないと気が付いたらボクの奴隷になってそうだ。


 ん?ルナがロッティに近寄って行くと尻尾から葉っぱを出し顔先に突き出している、まだ目は見えてないはずなんだけど耳が良いのかな?


「何ですかこれは……馬鹿にしてっ!」


 左手で葉っぱを払い落とそうとした瞬間マーガレットさんが顔色を変えて止めに入る。


「待ちなさいロッティー! その葉っぱは『世界樹の葉』ですよ! 状態の良い物で一枚1金貨のレートです!」

「『世界樹の葉』ってまさかあの!?」


 世界樹の葉って回復しそうな感じがするけどこっちではどんな効果があるのかな?あの驚き様だとさぞ値段もお高いんじゃないだろうか。


「私にくれるんですか? 私はあたなを除け者扱いしようとしたんですよ?」「ワンッ」


 あ、やっぱりワンッって鳴いているね!ロッティは目を$にしながら涙を流していた。


「仕方ないですね、別に『世界樹の葉』を貰ったからとかじゃ無いですよ? 私はあなたの人間性と言うものに感動したわけでして……」


 ロッティは買収された。しどろもどろに言い訳をしているけどほっとこう。


「ルナも一緒に専属冒険者で良いのでお願いします」

「ようこそ! 冒険者ギルド・ラーズグリーズ支店へ!」


 遅いって!最高の笑顔でロッティは冒険者登録の用意を始める、マーガレットさんが物欲しそうに指を咥えてルナを見ているけどもうダメだよ?


「それではこちらの水晶に手を載せてください」

「あ、ルナの洗礼やってないかも?」「ワンッ」


 ルナが触った水晶が淡い光に包まれる、もしかしてダンジョンに住んでいたルナでも洗礼は終わってるのか……ボクはどれだけ世間知らずだったんだ。

 ボクが水晶を触ると一際眩しく光り水晶の中心に光の玉が丸々と輝く。


「はい、結構強い光が出ましたね! ルナより光ったかも」

「そうですね、期待の新人カナタさんです、ルナさんは超期待の新人です!」


 ロッティは目が$のままだったけど仕事はちゃんとするようだ。


「ルナさんは新規で冒険者リング作りますけど、カナタさんはその黒いリングを使いますか?」

「これでお願いします、結構レアなやつらしいですよ、マリアさんに貰いました」

「マスターは気に入った人にはとことん優しいですからね……」


 あれで優しいとか普通の人なら死ぬんじゃないの。


「少し時間がかかりそうなので大人しく座って待っていてください」


 ロッティに言われるままルナと一緒に何故か併設されているバーカウンターの端の席に座る。


「よう! 息災で何よりだぜ」

「息災ですけど酷い目に合いました……」


 バーカウンターを滑るようにミルク入りのコップが流れてくる。


「ひとまず新人冒険者になった祝いだ! 飲んでくれ」

「ありがとうございます、ルナの分までどうも」


 半野生化しているルナはコップを持たずにペロペロしている、手に持たせて飲むように促すとちゃんとコップを持って飲んでくれた。


「緊急依頼:ビックWARビー討伐が今朝出たぜ、ロズマリーとカナタも行くんだろ? 一応Fランクは参加しなくても問題無いが滅多に無いチャンスだぜ」

「借りたお金を返さないといけないので勿論参加しますよ」


 ロズマリーさんの部屋に戻ったら色々売る物がある、今日は治療して明日に売ってそのまま返せたら良いね。


「二日後だから準備は急いだ方がいい、オレはもう準備万端だぜ」

「わかりました時間がちょっとギリギリだけどなんとかします」

「ルナさんー冒険者リングが出来ましたよー、後カナタさん指輪貸してくれないと登録できないですよ」


 そんな事先に言って欲しい、でもこれ取れないんだけどどうするのかな?


「これ呪われてて取れないんですけど……」

「直接奥の部屋に来てくださいー」


 ルナの手を引き前とは違う奥の部屋へと案内される、部屋の中心にはリングの上に水晶を固定してプレスするような機械が置いてある、これ拷問器具に似ているような……回したらめり込んで行くやつ。


「手を出してください、左手を」

「痛くないデスよね?」


 ロッティはニコッっと顔を変え同じ言葉を続ける、ちょっと不安になってきたよこれ。


「早く左手をだしてください」

「はい……痛くない?」


 リングに水晶が触れると眩しく光っていた光がリングに吸収されていく、痛くも痒くも無い。

 まったくの拍子抜けで助かりました!


「リングに右手で触れてステータスと唱えるとその人のステータスが脳裏に思い浮かびます、他人のステータスを勝手に除き見ると最悪殺されても文句を言えないので注意してください」


 ボクのステータスオープンと似ている、けど短いし他人からも見られる可能性があるみたいだ。


「ステータス」




 名前:彼方=田中(カーナ=ラーズグリーズ)

 種族:人間 年齢:13 性別:女 属性:?

 職業:? 位:? 称号:無し ギルドランク:F


 レベル:31[1+17+13+?]☆

 HP :232/232[100+100+1+31+?]

 MP :132/132[100+1+31+?]


 UNS

 :【魔力の源泉】【生存戦略】

 EXS

 :【生存本能】【第六感】【眷属化】

 スキル

 :【生存の心得F】【生活魔法】【治療E】【解体E】




「デフォルトでは個人情報とレベルHP・MPに獲得済みスキルしか表示されないようになっています」


 一瞬項目が少なくて焦る、ロッティが右手をこちらのリングに近づけてくる、とっさに左手を上にあげ回避してしまう。


「あ、見せて、ください、ちょっと、届かないんですけど、初回の必須情報確認はギルド規約で絶対になっております! 手を下ろしてー」


 ぴょんぴょん跳ねるロッティがカワイイのでついつい悪戯してしまう。


「これで良いですか? あとクエスチョンが何個かあるんですけどこれ平気ですか?」

「クエスチョンは確定してない情報ってだけで、時間が経てば無くなると思います、ステータス」


 ボクのステータスを見たロッティが固まる、いつの間にか付いてきていたマーガレットさんも『ステータス』と唱えボクのステータスを見て固まる。


「ロッティ! 今ラーズグリーズ支店でカナタさんの護衛に回せる人は誰が居ます!」

「ダメです、ロズマリーさんか現役引退したロッズさんマリアンさんくらいしかフリーの人が居ません!」


 ん?何これ、ロズマリーさんが不審に思ったのかボクのステータスを確認してまた固まった。


「あたいのクラン『木漏れ日の庭』が受ける! ロズマリーとメアリー現在よりカナタの護衛に入るさね、応援としてロッズとマリアンにも依頼を出しといてくれよ」

「わかりました。サブマス権限で強制依頼を発令します、前払い報酬のみの支払いとなりますがよろしいですか?」

「問題無いさ、期間はあたいの独断でカナタがやって行けるまでは護衛に入るよ」

「それでお願いします、ロッティ報酬の半金貨1枚を用意してください」

「用意してきますー」


 激流に流される様に話がまとまってしまった。一言も喋っていないのに護衛対象になってしまう。


「何故? って聞いても良いんですよね」

「あなたの為ですの」「カナタの為さ」

「スキルが多いとかですか?」


 思いつくのはソレしかない、レベルに加算が多いのは先天性勇者って事で、SESも隠れてるみたいだし。


「それもありますけど、カナタさんは魔法使いの素質があるんですの」

「普通そのレベルじゃMPがそうまで高くならないんだよ、それにシングルスターなんてね……」


 わからない単語が増えてきたよ、MPが多いってステータス見る感じHPとMPに100追加されてるのは初期状態って事じゃなかったのかな、多いだけだしシングルスターって何!


「それも有りますけれど多分このUNS【魔力の源泉】は魔法特化の超が付く激レアスキルだと思われます、スキル鑑定が使える者に見てもらいましょうか?」

「順番に説明お願いします、MPとシングルスターについてを」


 マーガレットさんの説明を静かに聞く事にする。

 MPは普通生まれてすぐの子供がレベル2でMP3有る、歳を取る毎に1増えるのとレベルが上がったら時々1増えるらしい。稀にMPが100多い魔法使いの素質持ちが現れると言う事だ。

 次に、シングルスターとはレベルの右に有る☆の事でこれが出て初めて冒険者は一人前と呼ばれるらしい、HPが100増えるのと同時にバリアが張れるようになるといわれ笑ってしまいそうになるが、ロズマリーさんの真剣な眼差しが真実だと言う事を告げていた。


「カナタさんはHPとは何だと思いますか?」

「0になったら死んでしまう命を数字化した物ですか?」

「半分当たりで半分ハズレだよカナタ、0になってもすぐ死ぬわけじゃないさ。でも0にならなくても死ぬ可能性はあるんだよ」

「良く解らないんですが、例えば首が取れたらいくらHPが有っても死にますよね? 毒でHPが0になってもすぐには死なないって事ですか?」

「HPが残っている限りは首が取れようがシングルスターは死にはしないんだよ? それがHPバリアさね」


 いつの間にか人間辞めてた!?明らかにそれおかしいよね……HPが無くなるまでに首を繋げて回復させたら復活するって事だよね、いつの間にか仮面でもつけた様な気分だ。


「凄いを通り越して気味が悪いレベルなんですが……」

「そういうものなので諦めてくださいですの」


 ポジティブに考えよう、治療スキルを持っているボクは死に難さが倍増ってことで良い事じゃないか。


「ロズマリーさん先に報酬の半金貨1枚です、あとスキル鑑定も必要かと思いグレンドルさんも連れてきましたー」

「なんじゃいあの小娘か、手早く済ませてしまうとするかの」


 何故かカウンターの一番右にいたおっちゃんが来ていると思ったら、まさかの鑑定スキル持ちだった。


「グレンドルさん鑑定対象はUNS【魔力の源泉】を指定します、なおカナタさんの身の安全の為、鑑定結果は極秘次項でお願いします」

「よろしくお願いします」


 他も少し効果を知りたかったけど、あまり他人に覗かれるのも面白くないので今回はこれだけで良いや。


「【スキル鑑定D】対象【魔力の源泉】指定」


 グレンドルさんがボクのリングに右手を当ててスキル名を唱えると難しい顔をして紙に内容を書いていく。




 UNS【魔力の源泉】

 PS:自身のMPを一分毎に1回復する。また同じPTに居るメンバー全員はMPが二分毎に1回復する。

 AS:自身のMPを開放し周囲に魔力を貯める。または指定のものへ魔力を送り込む。




「マーガレット嬢、オレは何も見とらんし何も鑑定していない事にしといてくれ、ドワーフのオレにはMPの重要性が良く解らんが見なかった事にした方が良いのはわかったわい」


 そう言ってグレンドルさんは戻っていった。

 明らかに反応が変だしロッティさんは紙を見て首を捻り、同じく見なかった事にするらしくルナと遊んでいる。


「カナタさん……あなたを他のギルド支店に渡す事ができなくなりました。是非この町ラーズグリーズ領に本拠地を置いて冒険者として頑張ってくださいですの」

「はぁ、わかりました。もとよりそのつもりだったので心配しないでください」

「マーガレット、大丈夫だよ! カナタはうちのメアリーを嫁に貰ってくれる事になっているからね」


 あ、やっぱりそう言う事になってるんですね、ロズマリーさんは『あたいの娘みたいなものさ!』と言って誇らしげだけど、ロズマリーさんとマリアンさんが二人で子供作れないのと同じで女だけじゃ子供作れないですからね。


「もし……そのよろしければ私も嫁ぎ先を探しておりまして……」

「あんた何色気付いてるんだい」


 ロズマリーさんはドン引きである、でも【魔力の源泉】狙いというかそんなに簡単に嫁ぎ先決めて良いの?


「確かに便利なスキルだと思いますけどそれほどなんですか?」

「AS使用効果がいまいち不透明ですがPS性能だけでもおかしいです、ばれるとカナタさんを拉致する為に王都の冒険者ギルド員が全員でここを攻めてくるレベルです。ですので護衛を付けるさせていただきます」

「カナタは初めからそのスキルを持っていたのならわからないだろうけどねぇ、1日MP1回復が普通なんだよ……」


 あ、そういえばそんな事オルランドさんが言ってたけどそれは……非常にスキルレベルが上げ難いね。


「PTメンバーに入ったとしたら二分で1回復一時間で30、一日で720回復だから、単純に言うとMP回復速度が720倍になるって事か、それはヤバイ……助けてロズマリーえもん!」


 王都から鎧を着込んだガチムチのおっさんが大群でボクを拉致しに来るところを想像し、恐怖に思わずロズマリーさんにしがみ付く。


「えもん? まぁ、あたいの目が黒いうちは大船に乗ったつもりでいると良いさね!」

「本来はこちらも隠蔽したいところですが【治療E】と【解体E】を表に出して本命を隠す方向で行くことにするですの」

「それで行きましょう! おっさんの大群に拉致されるとか絶対イヤです!」

「「「おっさんの大群?」」」


 あ、ロッティまだ居たんだ……ルナが床で丸まって寝ちゃってるよ。

 そろそろ宿に帰りたい、今日は疲れたのでもう明日にして欲しいよ、ルナの怪我も早く治してあげたい。


「冒険者登録は一応これで終わりですよね? PTとか詳しい事は明日朝にまた聞きに来ますので宿に帰りたいです」

「わかりました。今後ギルドのカウンターは私かロッティをご利用ください」

「はい、ルナ起きて! 宿に戻るよー」


 折角のワンピースがシワだらけになりそうなので早めに服を用意しないと、色々有りすぎて頭がオーバーヒートしそうだ。



 戻ってからの予定の確認をしながら三人でロッズ&マリアン亭へ歩いて戻る、この時はまだ知らなかった……一番厄介な案件が一つ残っていると言う事を。

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