うみのなか
歩き通して砂浜に到着した。今日はここで星空を見上げながら寝ることにする。
マーメイドの話を思い出すに、陸だけでなく海中にもお菓子や素材があるらしい。
というか、海がジュースだしね。
あのマーメイドジュエル、おいしかった。この国に来て食べたもので一番衝撃的だった。
センがベッドに変わってくれたので贅沢な野宿だが、今後どうするかを考えながら眠りについた。
砂浜には漂着物もなく、ゴミもない。ついでに周りに人気もない。なので荷物を暫く置いておいても大丈夫と判断し、行動する。センにラッシュガードになってもらい、荷物は砂浜に置いておく。
海中探索をはじめることにする。
その前に、まずはジュースだという海の水を一口飲む、というかなめる。海水だと塩辛すぎてむせるが、ジュースらしい甘い香りと爽やかな甘みがあった。なんというか、ジュースを水で割って薄めた感じ。
多分、潮流とか深さとかの影響で場所によって味が違うのだろう。そう希望を持って潜水することにする。
海中は、見るもの全てが宝石のようだった。きらめく鱗の魚たち。長く伸びる芸術的な珊瑚。沸き上がる泡は光を受けて尚輝く。
そんな中を泳いで進み、気になったものは網に入れていく。この網もセンである。
息継ぎをしつつかなり長い時間探索をし、また浜辺へ戻った。センにお礼を言いながら、収集したものを確認する。
ワカメのように海中にはえていた海藻は、厚みや香りからしてチョコレートだろうか。浅瀬にあった貝殻はグミのような弾力がある。たまたま網に入ってきて捕まえた魚は水中にいながらすでに焼き上げられている。
不思議な状態のものばかりだが、少しずつ味見をして、すぐに夢中で食べることになるのだった。




