にんぎょ(正)
シームースを討伐して、もう一度漁村で一泊をして。この辺りの魔物や住んでいる人について聞いてみた。
「シームースに出会ったのは不運だったのぉ。しかし、やっつけてくれて感謝するぞい。それで、この辺りの生態が分かればいいのかのぅ?」
「そうですね。特に討伐していいやつダメなやつ、この辺りでの約束事などあれば」
「シームースは出会ったし、生地魚も見たの。近海ならばシーサーペントなんかもいるがのぅ・・・・あれはそんなに見なくなったわい。あとは・・・討伐して欲しくないのはマーメイドじゃな」
「マーメイド、ですか?」
「うむ。この辺りのモンと交流があっての。シームースによく似ておるが、マーメイドは温厚で襲いかかってもこん。むしろわしらと物資の交換をしていてな。その中でマーメイドジュエルと呼んどるものが絶品なんじゃ」
マーメイドジュエル。人魚の宝石。とても見てみたいが、絶品ということは食べ物なのだろうか。
「どこに行ったらマーメイドに会えますかね?」
「あちらから興味を持てばどこにでも顔を出すだじゃろう。気長に待つことじゃな」
そうしてちゃんとした人魚の情報を得て、更に歩くことにする。途中でシュガーロックや生地魚を見つけたり、果物らしきものがなっている木を見つけて食料を補充しながら歩いていく。
そうして夜。砂浜につくと満天の星空が見られた。その場で大の字に寝転がって夜空を見上げると、星は綺麗だし、空気もおいしいし、風は涼しいし、と快適な空間であることに気づいた。
そのままぼんやりと空を見上げていると、海から水音が上がった。またシームースでも出たか、と思っていると雰囲気が違った。なんというか、禍々しくない。もしやこれがマーメイド?
「こんばんは?」
「こんばんは〜、良い夜ですね〜」
「マーメイドですか?」
「そうよ〜、この首飾りがその証拠〜」
と、きらりと光る首飾りを掲げてくれた。




