たびたつ
他にも国中の色々なものを見て回った。小麦の生産地や同じくらい大規模な稲田。数々の野菜や果物の農場。砂糖なをはじめとする調味料の生産工場など。
それらを見て、味見をして、この国における『普通』を再認識したり。広場で再度お菓子作りの屋台をやったりした。
それから作り手として、工事計画にも携わった。どこそこの家や橋を直してほしい。とのことで、クッキーやチョコレートなどでそれらを修繕したり新たに作っていった。
これからは作り手兼ハーヴェストになるのだし、材料も自分で調達して、完全に自分だけでそういった工事ができる(もちろん許可が必要だし、要請されたらという条件たが)ようにいい練習になったのではないだろうか。
こうして国中を周り終えるのに2ヶ月ほどかかった。その間に外国にも作り手兼ハーヴェストがいる、という連絡は王様がしてくれたので、いつでも出発できるようになった。
そして今日、ついに出発の日を迎えた。
いつ出発する、とか決めたわけじゃないがなんとなく今から行こう、と感じたのだ。思い立ったが吉日とも言うし、準備も特にない。相棒のセンは常に身につけてるし。
「じゃあ、行ってきます!」
「世話になったの、作り手どの」
「ぜひまたいらしてくださいね」
王様と王妃様が言葉をかけてくれた。騎士さんも傍らにいるが、言葉を差し込むつもりはない模様だ。
もとより、これからは1人であてもなく旅する予定だし。どこかの国に着いたらその国で困ってることを解決するために王様に会いに行く、くらいしか決めてない。
「それでは、みなさんもお元気で!」
そうして私は旅立った。まずは海沿いに歩いてみようと思う。




