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Rp12、虹の鉱石の威力

 宇宙から放出された電磁巻貝。


 暗黒星雲の一種を「これではまるでスペースファクターのようだ」とクルーの誰かが言った。

 だが、その宇宙領域とは別に、ここに在るかつて“虹の鉱石”と呼ばれたモノは、宇宙次元の狭間に存在し、まるで粘土のうねりのような形状をも与えられ、現世に至る、ともクルーの一人は言っていた。


 そのクルーに連れられた筈の機械生命科学者ディヴィ・エイション達、研究チームは宇宙宙域にある、レインボー星雲という次元空域まで小型艦隊を編成し、ライト・オブ・ホールのある線域に到着した。


 一方、暗黒星雲の遥か彼方の方で、魔導士バダンの意志と魂が魔王アスラゲージと覇王インシュビ―の結合を行う儀式を称え始めていた。再構築・再構成の連続で疲弊し切ったように見せるその姿は、何処かの運命の輪寸前の世界線で起きた出来事とよく似ている。


 まるで母と子を思わせるようなその光景・・・。

 父は何処へ向かったのだろうかと、迷う一瞬に光を放ったあの砂にそっくりだったのか・・・。


 こうして闇の魔王集団という存在の名が次元を伝い、宇宙惑星パルマ―ジュまで通信されたのだが、解読と解析の詰まるところ全てを一度に修正しつつ、神憑りのように突き詰めていく。すると、その暗号なる用件は、今日こんにちまでの現代科学では解読不能とされていたのだが、「たった一つ気がかりになる」と言う研究員は、チームを率いて更なる分析を進めていった。


 しかし、ミヘル・ブレトーナの遥か先祖、ブレトルの器質を辿れば「簡単にその内容が“理解可能”だった」と、ディヴィはその性格ともいえる憶測及び観測し始めたのである。

――――


「古代兵器など存在しない」



「では、生命の湧現は宇宙のファクター・ウェーブが発生?」

「ファクター・ウェーブによって遺伝子が各星々に到達・融合したのだろう」


 遥か彼方の戦闘区域から帰還したライズ・インバルス。彼の記憶からは別次元に居たであろう、神なる存在が確認された。それ等は零の世界線でシースペイ・アインの創造主ニューファザー、英知の世界線でアブソープト・ゼロのアンクォンとの繋がりが在る事が流れて来た遺伝子の中の意志と合致。


「再び、彼の協力が必要となった」

「採血の中にある遺伝子操作を行った」

「ライズからは別の遺伝素粒子が検出されている」

「人工生命体となる前段階の記憶が削除されずに残っている」

「だから自傷行為を起こしていたのか?」


 彼等、機械生命科学理論から研究データーを漁ってみると、最古の世界線でザモース・エンプスティの虹色の鉱石から成る、虹の鉱石の欠片、遺伝粒子も確認している。



 現在進行形で次元フォレスの宙域には様々な惑星、星雲、存在なる形が発見されたが、虹の鉱石の力が無くては発見すら出来ないような“記憶自体”が、ここへ降り立つなど想像もつかなかった、と科学者たちは首をかしげる。しかも人工的な事でなく、機械的な構想を発育させる事により、アスラゲージの起源さえ乗り越えて理解・解析を行うことも出来ると知った。


 最早、人類にとって闇の魔王集団は、惑星の光として点在しているために、危害を加えられる恐れもない。それ程にまで交信を続けてきたので彼等も我々を受入れたのだと感じ得ていたのである。


<<<人類よ>>>


「何だい?インシュビ―の分離をしたのか?」


<<<インシュビ―は最古へ戻った>>>


<<<アスラゲージはパヘクワードへ向かっている>>>


「幾度も離さぬよう、狙いを再び二つへ分けたというのか?」

「いや、一直線と繰り返す事と、別の方向を加えたようだよ・・・」


 それ程までに、虹の鉱石の威力の一つ、“再生能力”が注目されていた。


≪ディヴィ、我等の通信を捉えたか?≫

「捉えた。今は暗黒星雲を抜けた先の次元に到達しているよ?」

「そうだが、星々の文明には我々も目を疑う程の異なる機械と生命を備えている」

≪そうか。こちらもインシュビ―を一体だけ送ったところだ≫

「成功したのかい?」

≪あぁ。あの5メートルにも及ぶ巨体を一つだけ選び、彼等は分離させたんだ≫

「へぇ、私の造った機械生命体を彼等が受け取った。そして、我々の技術を受入れたのなら、次元フォレスに新たな幕開けが予想されるだろうねぇ!」

≪問題ない。我等もアスラゲージαの細胞をキャッチした。直ちにそちらへと向かうよ≫

「そうか。流れて来た虹の鉱石に反応したんだね・・・。了解したよ!」


 こうして、次代の変容と前代の変容を遂げた事を確認した、機械生命科学者ディヴィ・エイション達、研究チームは新たなる文明に居心地の良さを感じ、惑星パルマ―ジュへと通信内容を送信した。

 インシュビ―であったソレはダーク・オブ・ホールへと返還された―――。

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