第四十三話
お待たせしました。一か月も書けずにすみませんでした。体調等が戻ってきたので再開します。週に2.3話書けたらと思っています。読みに来てくれてる方に本当に感謝しております。
月涼たちは、ソニアの作戦と合わせて、あわただしく動き始めた。西蘭国に使者をまず送り、延妃を秘密の通路に送り込んだ後、その近くで花火がう上がるのを今か今かと待つ。
皇后と対面した延妃は、月涼に言われた通り証拠の品を渡し、自分を安全に外に出すように駆け引きをしていた。疑い深い第一皇子が横から意見するせいで、証拠の品を渡してからもなかなか解放されなかったのだ。
「皇后陛下。こんな半分に切れた証拠が役に立つはずがない。」
「いや。これは、明らかな謀反の証拠…血判だ。だが、もう半分がないと誰が名前を連ねているのかが分からない。延妃よ。もう半分は、どうやって、私に届けるつもりじゃ?」
「私が無事にここから逃げ伸びた後、西蘭国の使者がそれを持ってきます。もし、私が帰ってこなければ、その半分の証拠を持って、内乱に利用されたことで大儀名分として、開戦となります。」
「なんだと!!お前、西蘭国に我が国を売ったのか?」
延妃は、第一皇子の言葉を無視して、皇后の顔を見た。
「其方、思ったより頭が良いの…。誰か後ろにおるであろう?一人で考えれるとは、思えん。仕方ない…。今は、政権を取る方が先じゃ。其方を逃がそう。だが、其方は死なねばならぬ。」
延妃はこの言葉に思い出すことが有った『え?…。死ぬ。あー、これが月涼が言っていたことね。』こういう事だったのね。
皇后は、延妃は死ぬのだと言った。ここから出たら、お前は、もう身分も何もないただの平民で、貴族としての身分で生きられる人生はないともいうのだった。そして、服を無理やり脱がせると、ボロボロの服に着替えよと命令した。『これを着て、ぼろ布の様に生きよ。』
皇后の言葉に第一皇子は、不満げだったが仕方なく従うのだった。そして、宮中で亡くなった遺体に延妃の服を着せて、右大臣が現れたら見せる準備が整えられた。延妃は、そのやり取りの最中に、黄黄に花火を渡した。
花火が上がる!!シューという煙と共に勢いよく空に向かって打ちあがるとパアアンと音を立てドンとなって、火花が広がった。
この合図に一斉に月涼たちが動き出し青華国の艦隊からも空砲がまず上がる。その後は、段取り通りに砲撃に精鋭部隊の爆弾にと派手に音が鳴り続け、北光国城内は、大慌てとなった。その隙を見て、延妃は、通路から逃げ無事に月涼の元に戻ってきた。後は、医師団だが、そこは、青華国の爆弾のおかげで、真正面から奏たちが軍馬を率いて突破してきた。北光国の城下では指示がないため兵士が右往左往して、とにかく城内に西蘭国を入れないよう門で必死の抵抗をしていた。
城門から伝令が飛び、西蘭国と青華国が同時に攻め入ってきていると報告が入る。城内のすべての人が顔面蒼白である。そして、伝令が、『西蘭国が医師団を返せば、話し合いに応じる』旨を伝える。皇后は、延妃が言っていた西蘭国の使者が、持っている証拠の為にも『医師団を返す準備をするよう』にと大臣たちに伝えた。
「いったい!!誰が黒幕だ!!ここまで事を大きくしおって!!やっと。やっと、ここまで来たというのに…。能無しの色ごとしか頭の無い王が、政から廃されたというのに!!」
皇后が金切り声を上げながら激しくそこら中の飾りつけを倒した。大臣たちは、『砲撃で死ぬより逃げる方が良い。』命あっての物種だと言わんばかりに雲の子を散らすようにその場から消え始めるそのような中、第一皇子は、冷ややかに皇后に言うのだった。
「重慶です。西蘭とも青華とも橋が渡せる人物…。それは、重慶ぐらいです。」
皇后は、その言葉にハッとする。そして、腰が砕けてその場にべしゃりと膝をつくのだった。
「放置するのではない者を放置しすぎた結果…。そうなのか…。あれが、放蕩者のあれが、最後に勝つのか?」
第一皇子は、含みのある顔で、皇后を支えるととにかく目の前の事を対処しようとだけ言うのだった。




