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天啓の雲   作者: 古寂湧水 こじゃく ゆうすい
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ロシアのプーチンチン邸に新選組副長の土方歳三が和泉守兼定を引っ提げて猛然と切り込む!!

国定忠治に板割りの浅太郎は返り血を浴びながらも、突撃を繰り返していますよ。

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門の内側にバリケードが作ってあり、レンガも多数用意してあり投石に参加しているものも多いので、なかなか破られないようだ。


こうなったら内側からやっつけていくしかない。子供隊は正門内側の遠目からパチンコで援護をすることにした。


なかなか正門の表が破れないので指揮官の大山大将は新選組を2手に分け、24人を新門隊が入り込んだ竹梯子を利用することにした。


副長の土方歳三に率いられた斎藤一や二刀流の服部建夫などが右わきに回り込んでいった。梯子はそのままになっていたので、簡単に入ることができた。


勢いすさまじくほどなく正門近くに到達した。さすがに剣の強者で、当たるを幸いにバッタバッタである。


[ひぇ~親分、新選組はやっぱり強いですね。][あの二刀使いの服部さんはすごいや、誰も太刀打ちできないでいるジョー。]


正門付近で返り血を浴びて真っ赤になりながらも、闘志すさまじく何度も何度も突撃を繰り返している集団がある。


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新門の印半纏を着た国定忠治と浅太郎の隊で、警備員の仕事をしながら毎日鍛えているので、新門隊の中でも抜きんでた活躍をしている。


土方[国定さんよく頑張ってきたが、もう少しだ。][土方の旦那、俺たちはもういっぱいいっぱいでさあ~。]


[新選組、全員突っ込め~~!]自ら和泉守兼定の愛刀を引っさげて、先頭で切り込んでいった。


正門表の攻撃は投石機が全く役に立たないので、太い丸太を数十人で抱えて鉄扉に打ち当てる原始的な方法で突っ込んでいくが、レンガや石が飛んできて打ち当てるのがかなか困難だった。


参謀の篠原国幹が山川旅団長に依頼して、装甲車で正門前通路を囲んでくれるようになってから打ち当てるピッチが速くなり、間もなく打ち破れそうな感じになってきている。


桐野[近藤さん、やっと何とかなりそうですね。][土方君の怒声も聞こえるようになってきたんで、裏側でも迫ってきてるようですよ。]


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桐野[新八、次の一発でぶっ壊す。全員気合を込めて突貫だ!]新八[お~い、みんな~次の一発でぶっ壊れるように全力で行くぞ~。][お~し、薩摩隼人の意地を見せたる。]


特別に山川旅団のラッパ隊が2人来て、伝統の進軍ラッパを吹いてくれるそうだ。[やんど~、みんな~丸太を持つ所定の位置についてくれ。]


ラッパが高らかになった。[行くぞ~、突貫だ~!。]気合を込めた一撃はすさまじい音を立てて表門に当たり扉をぶっ壊した。薩摩隊と新選組の本体が雪崩を打って入っていった。


露四阿の表門を守る守備隊も絶対数が多いので、強気に迎え撃ったが、獰猛な野獣とかした両隊の前にはまったく抵抗することができずに、おびただしい死傷者を重ねるだけであった。


そのうちに支えきれずに建物の中に逃げていった。今までたまりにたまっていたうっぷんを晴らすように、両隊の活躍はすさまじく目を引くものであった。


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指揮官の大山大将は邸内に入ってきて、プーチンチン確保に全力を挙げるように指示を出した。


子供隊はサスケとすずそれと老甲賀者のまんじゅう屋のおじさんと、大山大将のそばに犬隊9匹とともに控えている。冷たい飲み物と甘いお菓子が配られ、犬にも与えられた。


[新門の子供達、まもなく重要な出番がまわってくるので、一息入れてくれるかな。それにしてもサスケさんの超能力で、弓の弦を切ってくれたのはとても助かった。あれが無かったらかなりやられていた。]


[ゴンちゃん達、これからが本番よ。]持参してきたプーチンチン使用のヘアブラシを犬達に嗅がせた。[この臭いをした人を見つけるのいい。]ワンワンワン。


[この犬達は賢そうだ。特にこの王様所有のリーダー犬は普通でないな。][わかりますか。一般的には臭いで目標を探しますが、


このゴンちゃんは超能力で探し当てます。ですからこの犬には今、プーチンがどこにいるかわかっていますよ。]


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[ほう、それは頼もしいことだ。]邸内突入は薩摩隊と新選組が主体としてやっているので、新門隊は小休止である。先方を務めた国定一家と清水一家の消耗が激しいようである。


基本的には朧の術をかけて死傷者が出ないようにしているが、昔タイプの渡世人の中にはそれを拒否して本身でやっているのも多い。石松や鬼吉それに国定忠治や浅太郎もその仲間である。


鬼吉[浅太郎の国定一家もそうとう激しくやったけど、俺たちも精いっぱいやってヨレヨレになっちまった。でもよ~久々にこんな出入りができて、なんだかスカッとするんだよな]


石松[それは俺も思っていた。陶器店の門番もそれなりに満足してるけど、こういうのが一番面白いなんだか血が騒ぐんだよな。]


辰五郎と若頭の大前田栄五郎が状況を確認に来た。


[どうだ石松に鬼吉。だいぶ活躍をしていたようだが身体は大丈夫か]石松[へい、まだまだやれます。お嬢さんたちに助けられて感謝をしています。]


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鬼吉[親分の愛犬力丸とお嬢さんのダイとウメも敵の足を噛んでくれたので、何とか大けがをしなくて済みました。]辰五郎は途端に相好を崩して[あんな子供達と犬でも少しは役に立ったかな。]


大前田[一服つきましたらプーチンチン探しに行きましょうか。何しろ捕まえれば一番の大手柄ですからね。]


[そうだな。子供達にはサスケとすずさんたちがついているので心配ないし、そろそろ行くか。]


新門隊を整列させた。[いよいよ戦いは大詰めになってきたが、プーチンチンを捕まえれば一番の大手柄である。身体もきついだろうがもうひと踏ん張りしてくれ。


尚、体調が悪いのはここに残ってもいいぞ。自分のことは自分で判断してくれるかな。それでは第一隊黒駒の勝蔵、第二隊飯岡の助五郎、第三隊清水の次郎長、第四隊国定の忠治、この隊列で入る。


それでは最後のひと踏ん張りだ、いくぞ~!]子供隊はお菓子を食べたり、寝ころんでリラックスしている。


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[ここで食べるお菓子は軍隊のものかな、とてもおいしいジョー。][これはたぶん戦闘用携帯食でなくて、師団単位で持っているくつろぎ用のものだな。


たぶん大きな缶詰めになっていて、指揮官が大将だから特別に持って来れた。こんな感じですかね。]


[そうね。他の新門隊も同じものを食べていたから、軍隊用のものね。ター坊とよっちゃんは食べ物のことに興味があるようね。だったら料理修行でもするかな。]


[ボクは美味しいものを食べるのが好きだジョー。][親分、ここが終わったら王宮の道場で朝5時からと学校が終わってからの1時間半の地獄のような稽古が]待っているんですよ。]


[サスケさんに分身をしてもらって、こことは別に夏見の王様の方にお願いして相談すれば何とかなるわ。そこには同じく分身してよっちゃんやター坊の両親もいるでしょう。


それにもちろん王様に志野さんやサスケとすずさんもいらっしゃるんで、勉強と武道は門前町の本身がやってこっちは料理修行一本ね。]


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[ここが終わったらぼくたちと同年代の武道研修生50人の募集があって、ボク達3人も審査員に参加することになって、50人から同志になるようなのも多いと思うけどうまく取り込めるといいや。]


[それには王様にいかに信頼され期待されているかを見せることね。][親分が社長でター坊が副社長、それに僕が専務か悪くないや。夏見の調理場で頑張るジョー。]


[それにはまずここで手柄を立てることね。物事の駆け引きはギブアンドテイク。わたしたちがやるべきことをやったら、希望のものも手に入るのよ。][ボク手柄を立てるジョー。]


[さて、休憩は終わりで、プーチンチンを捕まえに行くわ。サスケさんにすずさんそれにまんじゅう屋のおじさん、そろそろ行きましょうか。


ゴン太はすでに居所がわかっているので、そこに行くだけです。]サスケ[どこの隊もまだ捕まえきれていないので、ぼちぼち私たちの出番です。15mのバリアーを私を中心に組みますので、勝手にここから出ないように。

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[敵の攻撃もバリアーが張ってあるので入ってこれません。犬隊はゴン太の指示に従うと思いますが、勝手な行動をしないように見守ってください。


大統領についている護衛は最後のメンバーですので、それなりの猛者だと思われますが、突入前に私が気を送り手足にアゴの関節を外してしまいます。


後はプーチンチンの臭いを覚えている犬達に確認をさせて、いっちょ上がりです。


では私とゴン太が先頭でゆっくりと行きますので、後に続いてください。]よっちゃん持参の、屋台のおじさんから借りてきたチャルメラがと~と~と流れた。


[ボク突撃するジョー。]ゴン太がワンワンワン。と3回吠えると他の犬達も同じように3回吠えた。


と、そこに指揮官の大山大将がやってきた。[いよいよ最終の大詰めです。もう居所がわかっているようですが、実際に見つかりましたらそのチャルメラを吹いてください。


わたしの近習20人を処理に当たらせます。]サスケ[承知しました。しばらくお待ちください。]


700

先頭のゴン太の脇にサスケ、子供隊の右側にすずそして左側は老甲賀者が固めて、瞬時の対応ができるようにした。


建物の中に入るとまだあちらこちらで戦いが続いている。それには目をくれずにゴン太が先導する方向にゆっくりと進んでいった。


敵も強者だけが残っていてかなり手ごわそうである。なんといっても人数では敵のほうが圧倒的に多いのである。


新選組が激しく戦っているそばに、プーチンチンの主要な部屋があった。もちろん誰もいないがゴン太はそのまま入っていった。


ロシアの画家が描いた大きな絵が飾ってあるが、その前に腰を下ろして短く一鳴きした。


サスケが気持ちを静めて瞑想後に鋭く”ムッ”と気声を発した。[この絵の向こうに隠し部屋があり、7人いるが全員の関節を外してあるので心配はない。]


すずと老忍者が絵を外すと細い通路がありその先に部屋があるようだ。サスケを先頭に2人の甲賀者が続いている。すぐに7人が転がっている部屋にたどり着いた。



隠れ部屋に逃げ込んでいたプーチンチンをゴンちゃんが見つけたようですね。

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