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天啓の雲   作者: 古寂湧水 こじゃく ゆうすい
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ロシアのプーチンチン大統領邸に任侠連合が突っ込む!石松に鬼吉がやられているが大丈夫か!!

ついにモスクワの地に誠の旗が立ちましたよ、いよいよ新選組の出番です。

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[あんたたち、目の前で人が殺されてもビビっちゃ駄目よ。][ボクは平和主義者だから、そういうの嫌いだな。]


[タラタラやっているとダイとウメが、お尻に噛みついてくるよ。今まで訓練してきたことをやればいいの。ゴムパチンコもうまくなったでしょ、それで味方がやられていたら援護をするのよ。わかった?]


明日香王国軍参謀本部指令室に、総大将の島津義弘や参謀長の竹中半兵衛などの最高幹部が集まり、基地の様子を映し出したモニター画面と時計を見比べながら、緊張をした面持ちで見守っている。


竹中[あと数分で返済時刻が過ぎ、抵当権の実行が可能になりますが、露四阿軍基地の変化はありませんね。]


ついに目的の刻限が過ぎた。義弘[打ち合わせ通りに明日の総合演習を実行することを各方面に正確に連絡してください。]今回の作戦の流れをまとめてみる。


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高杉晋作と伊藤博文のプーチンチン公邸訪問は意味のないこと判断され中止になった。

午後9時00 各部隊の出発準備が完了


午後9時30 参謀本部に軍幹部が集合。

午後9時45 王様到着


午後10時00 ●第一段階作戦としてプーチンチンが公邸、大統領府に閣僚が揃っているところを確認し、王様と超能力犬のゴンタにユリなどのスタッフを代表してサスケが、


合気武道の気と超能力をミックスしたパワーで露四阿すべての武器・軍用機・戦車・弾薬・核弾頭・生物兵器に艦船などの戦争用のあらゆるものを、異次元に追いやる。


       ●基地の全体部分を300年前の状況に戻すが官舎はそのまま残す。

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       ●電気・通信それにすべての車両を使用できなくする。


   第二段階作戦

       ●明日香軍を所定の位置に超能力で展開して、各基地を制圧する。

       ●クレムリンを秋山師団15,000人で囲み、この方面の本営を赤の広場とする。


       ●山川旅団7,000人がプーチンチン公邸を包囲する。

       ●明石少将によりプーチンチン及び閣僚の財産を没収する。すべての銀行の停止。

       ●モスクワ郊外に露四阿方面軍の大本営を設営して、西郷隆盛方面軍総大将や児玉源太郎方面軍参謀長が指揮を執る。


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       ●各軍の本身は明日香国に残し、20倍に分身してにして陸軍の人員・兵器・車両を超能力で展開する。

       ●海軍と空軍も目標の場所に分身して、瞬間移動する。


したがって露四阿にとってはあっという間に兵器や基地がなくなってしまい、完璧にやられてしまうわけである。


作戦本部の大画面の前に王様以下スタッフと犬2匹が横一列で並び、サスケが代表して一歩前に出て、30秒ほど瞑想して”ムッ”と気を入れ、一礼して元の場所に戻った。


サスケが気を送ったので基地が消滅し人員だけが残り、何が何だかわからないというような顔をした姿が映し出された。


すばやく第二段階の出動である。プーチンチン公邸突入隊は観世音寺山門前に集結している。闘争に慣れている新選組や薩摩軍はゆったりと落ち着いている。


新門隊の親分衆はどっしりと落ち着いているが出入り経験のない若手もいる。


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子供隊7人は最初、目が吊り上がっていたが、だんだんと落ち着きが出てきていい表情をしている。


9匹の犬隊のリーダー犬ゴン太の表情は平常と変わらないが、職人町のドーベルマン2匹が入れ込んでいるのを力丸が何とか抑えている。


各犬の装備はイノシシ狩りのプロテクターを着けていて革製の胸当てカバーを付けている。朧の術をかけているので刀や矢にやられないが、この方がさまになっているのでこのようになった。


元人斬り半次郎と言われた中村半次郎は桐野利秋と名乗りを替え、陸軍少将で薩摩隊の隊長であるが近藤と土方と話し込んでいる。


[お互いに久しぶりですな、こんな機会が巡ってくるとは嬉しい限りですよ。][こちらも新選組が再結集されて、モスクワに誠の旗が立てられるなんて感無量です。お互いに力の限り戦いましょう。]


突入指揮官の大山巌大将より連絡があったので、新門隊と子供隊は正門前の右側の森の中に気づかれないように配置して、新選組と薩摩隊を正門前に案内した。


サスケは正門前の攻防を見極めてから新門隊に合流する。


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大山大将の話では約800人が立て籠もり、クレムリンにある中世の武器庫から大量の武器を運んできて、意気盛んだということである。


大統領公邸周りを山川旅団7,000人が固めているが、突入部隊を決めてあるので、あくまでも予定通りでやることになった。


[桐野さんなかなかやりがいがありますね。800人対180人です。][猛者の土方さんが心にもないことを、ふぁふぁふあ。]


とその時、正門の戸が開き一人の戦士が出てきた。なんでも露四阿の古武道であるシステマの宗家ということで、立ち合いを所望している。


さてさて、剣を取っての立ち合いならば何とでもなるが、素手の組内勝負である。それぞれ武士のたしなみ程度にはやれるが、この中にはたぶん専門家はいない。


露四阿戦士は大声を張り上げて喚き散らしている。誰も出ていかずにどうしたものかと思っていると、薩摩の暴れ者の辺見十郎太が俺がやると言って出てきた。


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それを見ていた大山大将、[待て辺見、さがっていよ。]と割鐘のような大声が響いた。立ち上がって頭を下げ、[サスケさん、お願いします。]と一言。


サスケもにゃっと笑みを返して[承知しました。]両者の距離は約15mほど。サスケは甲賀忍術の継承者であり、合気武道の上級師範でもある。


相手もさるものである。こ奴は尋常なものでないことをすぐに見破った。30秒ぐらいお互いを見つめあっていたが、両者はおもむろに早歩きになった。


サスケは間境を切る寸前で気を発して相手の腕・足・手の関節を外して、すさまじい前蹴りを一発見舞った。


ちょうどお互いが走ってきてのぶつかり合いになって、ダブルカウンターになっているので威力は数倍である。


ものの見事に決まり5mぐらい吹き飛んで大の字になっているが、たぶん即死と思われる。


あまりのすさまじさに、さすがの猛者連もあっけにとられていると、矢が雨あられと飛んできて、到底に正門までたどり着けない。


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こちらも新選組や薩摩隊が即席で弓道を習ってきたが、実戦ではほとんど役に立っていない。大山大将[サスケさんさきほどはどうも助かりました。


またご苦労を掛けますが計画通りにお願いできますか。][わかりました。早速やってみます。]


新門隊は正門の右側脇の森の中に整列していた。先発の第一陣は清水の次郎長以下15人と国定忠治以下15人である。第二陣は黒駒の勝蔵以下15人に飯岡助五郎以下15人である。


後詰めに若頭の大前田栄五郎と頭で隊長の新門辰五郎以下20人が控えている。最後に子供隊で老甲賀者と子供7人に犬が9匹である。


サスケとすずは真っ先に塀の中に入り、続く第一陣の警護に当たるとともに後続の突入を容易にする。


突入にあたり頭の辰五郎が訓示を垂れた。[みんな~、正面は矢が大量に飛んできて門までたどり着けないようだ。我々新門隊が横から突っ込んで正門を開けるようにする。


味方を向かい入れたらプーチンチンを確保するために、全力を挙げる。


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塀の中に入ったら後続が揃うまで待つように。わかったか。][へい。]持参の竹梯子が6基並べられ第一陣が登り始めた。


第二陣に後詰めや子供隊、サスケとすずに手伝ってもらって犬隊9匹も入ることができた。


[弓矢が障害になっていますんで、超能力で弦を切ってしまいます。”ムッ”、切りましたんでこれで大丈夫ですよ。]


[新門隊第一陣から正門を開けるように突貫する。進め~~!]矢が飛んでこないのがわかったので、俄然と気合が入りそれぞれが突っ込んでいった。


塀の上ではめ組の纏を信二が足をガクガクさせながらも、意地を見せて何とか踏ん張って振っている。


辰五郎[若頭、うちの纏が上がっている、このまま突っ込むぞ。][へい、まかせてください。]清水一家はさすがに腕の立つ者が揃っていて、小政の居合はもう何人斬ったのかわからない。


大政の槍もさえわたっている。両名とも修羅場を潜り抜けたものだけが、持っている身のこなしである。


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石松と鬼吉が大勢に囲まれてボコボコにされ、だいぶやられている。[石松さんと鬼吉さんを助けるのよ、職人町の4人は礫打ち、私たち3人はゴムパチンコ、犬9匹は合図をしたら突っ込んで。]ワンワンワン。


すぐに援護が始まった。日頃の訓練のたまもので礫打ちにパチンコも、ほとんど命中させている。[ゴンちゃん達、石松さんたちを助けるの行って!]


犬隊はたちまち石松の周りを、噛みついて回り助け出した。大前田栄五郎も駆けつけてきて、やっと一息つけたようだ。


[石松に鬼吉大丈夫か、骨も折れてないようだしまだいけるぞ。][若頭、ちょっと人数が多かったのでやられてしまいましたが、


それにしてもこの犬達の迫力はすごいですね。さすがに200kgの猪をかみ殺すだけのことはあります。]


[俺も礫打ちとパチンコに助けられた。正門を開けないと猛者連が入ってこれんな、石さん行くよ。]鬼吉は血だらけになり足を引きずっていても、闘志は衰えていず石松と向かっていった。


冴えわたる清水次郎長一家大政の槍に小政の居合!!

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